過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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2016年10月31日

ハロウィーンのころ

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冬がすぐそこまできている気配がする。 あの寒くて長い冬が。
テニスショーツにポロシャツというのが僕にとっては夏のユニホームでつい夏中をそんな格好で過ごしてしまったのが、秋もたけなわとなった今はジーンズに長袖のシャツという季節となり、おしゃれにはまったく縁のない僕でさえ、今日はジーンズにするかカーキのパンツにするかとか、シャツの色合いや柄などにも数秒間だけ思案をしたりする。 以前なら手当たりしだいにそばにあるものを何でも着て、女房に言われるまで何日でも同じものを着用していたのを思うと、年をとって少し洒落っ気が出てきたというか、色気づいたというか、これは何なのだろう?

そんな僕だけどなぜかコート類にはけっこう選択肢を持っていて、ブルーの薄手のゴルフジャケットからフード付きの厚い冬用のもの、黒のレインコートもあれば消防車のような真っ赤な色をしたウィンドブレーカーやぞろりと長いウールのツイードの外套もある。 なかでも一番気に入っていたのはバイカー用の黒皮のジャンパーだったのが長年愛用したあと、一時自分がぶくぶく太ってしまって合わなくなった時に息子の太郎に譲ってしまった。 今ではまた体重がずっと減りむしろあの頃よりも痩せ気味になったので、息子から取り戻したいと思いながら彼がいつもそれを着ているのを見るとちょっと言い出せないでいる。
あ、それから忘れてはならないのが、チャコールブラウンのスエードのコート。 薄くて軽くて暖かく、1年を通して着用する頻度からいえばこれが一番かもしれない。


そんなわけで、コートを着る季節が到来している。
外に出かける前に、その日の気温によってどれにするかの選択に5秒間ほど考える。 さらにマフラーをするかしないかに3秒。 それから帽子はどうする? 白のベースボールキャップにするか、厚い毛糸のスキー帽にするか、それとも焦げ茶のボルサリーノ、あるいは無帽? それを決めるのにやはり5秒かかる。
問題は履物である。
僕は靴というものは3足しかもっていない。 黒の正装用、茶色のスリッポン、テニスシューズの3足で、それに夏はもっぱらサンダルで通した。 というのは、10足ほど持っていた靴を今回の引っ越しでまず絶対に履かないと自信のあるものを処分したら、結局のところ3足だけが残ったのだ。 それがつい先日、あれほどブーツを嫌っていた僕が何を思ったか、ブーツを1足手に入れた。 ブーツといってもくるぶしを隠すほどの短さで、これがあれば今年の冬は雪の中を自由に歩けそうだ。 早く冬が来ないかと今から楽しみだ。

考えてみると、十月に入ってからハロウィーンまでのひと月が、1年を通して僕のもっとも好きな季節だといってよい。
川辺りの並木道には地面も見えないほどに落ち葉が散乱して、川面を渡って顔に当たる微風にはしっとりとした冷たさがあり、風景の中の空気は透明で清々しい。

煙草が美味しい。





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