過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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2017年02月09日

寒くない日は街を歩こう 5

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町裏のアブストラクト


廃墟の壁だとか、打ち捨てられた古工場の何百という壊れた窓ガラスとか、路面に車が押しつぶした空きカンだとか、そのままで面白い絵になっているのを見るとつい撮らずにはいられない。 誰でもやるクリシェだと知りながら。
これもその1つ。
カメラのファインダーを覗きながらどこでどう切り取るかをあれこれ考えることで、抽象絵画の創作に参加しているという楽しさが湧く。 こんな画像を思いきり大きく伸ばして、それも生半可なサイズじゃなく室内の壁一面を占めるようなミューラルにしたらインテリアとして悪くないなあと思う。

ミューラルのインテリアと言えば、僕らのアパートメントの分厚いメタル製のドアを開けて室内に1歩足を踏み入れた人は、そのままわが家のリビングルーム立っていることになるのだが、まず正面の窓と窓との間の壁に架かっている大きなモディリアーニの婦人像が目に入るだろう。 それから回れ左をして今入ってきたドアを閉めようとすれば、左側の白壁一面に架かっている抽象画が嫌でも眼に飛び込んでくる。 アクリリック・ペイントで描かれたその絵はミューラルと呼ぶほど巨大ではないにしてもそれでも 2.5m x 4.5m ほどのサイズである。
それを見ると大抵の人が 「ええっ? これってジャクソン・ポロックのオリジナル?」 と驚く。
「そうだよ」 と僕はニヤニヤしながら答えることにしている。
モディリアーニはもちろん良質のコピー。 でもこの抽象画の方はれっきとしたオリジナルである。 ただし作者は友人のディックで彼が若い画学生の時に描いた試作の1つを、ある時仲間内のポーカーで僕がバカ勝ちした時に彼のスタジオから略奪してきたものである。






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By Dick Stacey (1967)







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