過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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2017年02月13日

寒くない日は街を歩こう (最終回)

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コーヒーショップ
Ohio Coffee Company


街を歩き廻っていてコーヒーが飲みたくなる。
ここのダウンタウンには酒の飲めるところは無数にあるが、コーヒーショップはうちから歩いて行ける距離には2軒あるだけで、そのどちらもフレンチプレスのちゃんとした旨いコーヒーを飲ませる。
今日足を止めたのはそのうちの1軒で、僕の行く銀行の1階のロビーに入っていた。 ここではサンドイッチやキッシュやサラダなどの軽食も出しているので、ランチ時間には周りのオフィスの社員たちでけっこう混むのが、午後の遅い時間になるといつ行ってもほとんど人が居ない。 ひっそりとしている。 自分だけのこの静かな空間は、本を読んだりラップトップを開いて店のワイファイでブログの編集などをするには最適の場所となる。 以前は同じことを、引っ越す前の家のすぐ近くのスターバックスでやろうとしたが、あそこは人の出入りが多くガヤガヤと音もうるさく、まったく落ち着かないのでそのうちに行くのを止めてしまった。

今日ここに来てみると店の表にアンティークの自転車が2台置かれてある。
誰かが乗ってきたのじゃなくてこれは店内のデコレーションだろう。 訊いてみるとやはりそうで、店のオーナーの髭面のおじさんが、よくぞ訊いてくれましたとばかり説明してくれる。



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見ての通り赤い方が紳士用、青い方が婦人用というわけだが、両車とも製造されたのが1800年代の終り頃だという。 ピカピカに磨かれて完璧に手入れがされていて、タイヤに空気さえ入れればちゃんと乗り回せるそうだ。
このミスター髭面のように自転車のコレクションをやる人はこのデイトンの町にはけっこういる。 それというのは、この町で生まれたあのライト兄弟は最初は自転車屋をやっていたからだ。 この兄弟がそのうち自転車の製造では飽きたらなくなって、空を飛べる機械に手を出したのが、世界の航空史の始まりとなったからである。 この町の住民は飛行機の歴史はデイトンから始まったと胸を張って世界に誇ってきた。 それと同時に自転車に対しても並々ならぬ親しみを感じているのに違いなかった。
そのライト兄弟の自転車屋はこのコーヒーショップからは歩いてもそう遠くない所にあった。 建物はもう無くなってしまったけれどその跡にはちゃんと石碑が建っている。 そして自転車屋そのものはそっくりそのまま町外れ(といっても車でほんの10分ほどの所)のカリロン博物館へ移された。





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