過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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自転車と二聖人
Budrio, Italy


今回の地震のあとで東京の友人からメールが来た。
仕事先の事務所でいきなり地震に襲われた友人は机の下にもぐりこんで揺れが収まるのを待ったらしいが、そのあと帰宅することにしても電車もバスも動いていない。 彼が何よりも心配したのは当然ながら家族の安否だった。 地上電話も携帯電話も通じない状況の中で彼は自宅に向かって歩き始めた。 2時間半の距離を必死に歩き続けながら、僕と同年輩の彼は気持ちが高揚していて疲れをまったく感じなかったと云う。 そしてとうとう自宅に辿り着いて家族も家屋も無事だったのを確認ができた時の彼の喜びは、メールを読んでいる僕にもそのまま伝わってきた。
その彼がさらに書いている。

「地震の報道を見ていますと、関西大震災の時のような 「地獄図」 という感じがしません。 津波で人も家も消えてしまった町を映していますので、廃墟を見ているだけで、人がいないので地獄に見えないのです。 まるで終戦後の広島の航空写真を見ているような、シルクロードの砂漠に残された廃墟を見ているような気持ちです」

同じ映像をニュースで見る僕に、彼の言葉が云いようのない虚しさを伝えた。

***

イタリアはボローニャの西にあるブドリオという小さな町で出会ったこの二聖人。 ふだんは雲に乗って出勤するのが、天候に何かの異変でもあったのだろう、今日はふたりとも自転車に乗って仕事場まで駆けつけて来ていた。

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コメント:

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あっ、ほんと、聖人が自転車で!なんだか想像するとおかしいです。
2011/03/17 [fumieURL #- 

*

暗い日々に、気持ちのほっとするユーモアでした。
ありがとう!
2011/03/17 [chin] URL #- 

* Re: No title

Fimie さん、この二聖人は、何百年とこの仕事を続けているのでしょうね。
2011/03/18 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: No title

chin さん、私の意図を読み取ってくださってこちらこそありがとうございます。
2011/03/18 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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2011/03/22 []  # 

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