過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

Profile

September30

Author:September30

Visitors Counter

Search form

自分の中への旅

T99japan081-blognew.jpg

船遊び
松江市


僕のブログにも人並みに 「カテゴリー」 と呼ばれるものがあって、書かれた記事の内容によって(一応は)分類をするようになっている。 (この記事のすぐ右端を見ていただくとそこにカテゴリーの欄がある)。 この機能がどの程度読者に貢献しているかは僕には分からない。 でも記事の作者である僕自身にとっては、以前に書いた記事を検索する時などに便利なこともある。 ひとつの記事を書いたあとで、さてどのカテゴリーに加えるかは当然ながら記事の内容によるわけだけど、時には複数の分野にわたる文章もあるので、そういう時にはちょっと考えてしまうことがある。

ところで、数のあまり多くない僕のカテゴリーの中に 「旅」 というのがある。 言うまでもなく、書かれた記事が旅行に関することならこの分野に入ってしまうわけだけど、最近ちょっと気がついた事がある。 というのは、アメリカ国内やヨーロッパでの旅行の記事を書く時はまったくそんなことはないのに、日本に行った時の記事を書く時に限って、「旅」 のカテゴリーを指定するときにいつも少しだけ迷ってしまう自分がいるのだった。 僕が単純に日本国内での旅の経験を書いているのか、それともその旅をしている自分について書いているのか、と考えてしまうのである。 もし後者なら他のカテゴリーに入れるの適当だろうから。

なぜだろう、と考えてみるがどうも判然としないのだ。

僕にとっては日本へ旅をすることは、ただの旅行以外の 「何か」 であるのだ、としか言いようがない。 そしてその 「何か」 とは通常の旅行で僕が感じる、興味、好奇心、冒険心などよりも何かしらもっと深いものであるようだ。 強いて言えば、過去に僕が失ってしまった(と思っていた)ものへの回帰、僕という人間をかたち造っているものへの当ての無い探究、とでも言えば近いかも知れないと思う。 日本へ帰って旅をする事は僕にとっては、自分の心の中への旅路なのだろう。

以前 僕をめぐる三人の女 で僕の心を占める三人の女性を書いたのだけれど、その時の気持ちは今もまったく変わらない。 母に会うために僕は日本へ帰り続けるのだと思っている。

にほんブログ村 写真ブログ モノクロ写真へ
スポンサーサイト

コメント:

*

私も同じことを感じます。
日本に行くことは、旅は旅でも、母の元へ、
そして自分のルーツへ、人生の原点へ
帰っていくことなのだと思っています。

2011/08/14 [けろっぴ] URL #ok7oinrE [編集] 

* Re: No title

けろっぴさん、そうです。日本を離れて暮らす私たちには共通の感覚なのかもしれませんが、日本に住む人には想像もできない事だと思います。
2011/08/14 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

華僑の世界では落葉帰根といいます。体は生活する場所にありますが心はいずれ故郷に帰るというもの。ただこういうものは華僑でも1世か2世まで。
海外に根差す人の心には必ず、それが良いものでも悪いものでも故郷があるのでしょう。
根が無いとただの浮草になってしまいます。

木は自分の足元が見えないほど大きく成長します。そうすると、その木は足元が見えないことで不安になります。いつか倒れるのではないか、高い向こうにはなにがあるのか。足元が見えていればいくらでも高みに登れるのです。Septemberさんも人生の次のステップに向かっているのはないでしょうか。
良い旅でありますことを。
2011/08/14 [上海狂人] URL #wuZV7DPc [編集] 

*

なるほど・・・
それは(ホームタウンに住む)ボクには理解は出来ますが感じた事無い感傷です!
それは無意識に時間的な移動になってしまう訳ですね。
とっても示唆に富んでいて、考えさせられました。
2011/08/14 [traURL #CxmuEvOE [編集] 

* Re: No title

上海狂人さん、体は留まっても心は故郷に帰る。うーん、いいですねえ。私はさしずめ架橋の1世。私の子供たちは2世ということになります。

おっしゃるように私は今、まちがいなく人生の次のステップに向かっているという強い予感があります。
2011/08/15 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: No title

traさんのように旅をする人には、日本を離れた時にこの感覚はいつかきっと生まれてくると思います。
芭蕉は旅に生きた人ですが、私のような感覚を持つことは無かったでしょうね。
2011/08/15 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

日本:口うるさい親父。
一緒に住むのはもうご免こうむりたいですが、愛情がないわけでは決してない。

香港と倫敦に住んでいたときもありましたが、仕事が楽しかったのと友人に恵まれたお蔭で、1度も帰りたいと思ったことはありませんでした。
期間的にも精神的にも、これはトランジットのようなものでしょう。

でも、離れたほうが日本がはっきりよく見えるということもありますよ。
木だけではなく、森全体が見えるといいますか。中にずっといると、麻痺してきて総体的に見えなくなってしまうのです。中にいるのに、日本を感じることができないというパラドックス。

というわけで、どの国に住んでも慣れてくればやがては皆、自分にとって”口うるさい親父”になってしまうのかなと考えたりします。
2011/08/15 [micio] URL #O/XG6wUc [編集] 

* Re: No title

micioさんのような元気の良い行動的な娘を持った親御さんは、きっと気が気ではないだろうと推測するのは難しいことではありません。(微笑)

私も日本を離れたおかげで日本の良さを再発見したようです。日本文化の偉大さだけではなく、日本人の世界に類を見ない気質に改めて気がつきました。もしそれが旅行や短期滞在のトランジットだったら、そうはならなかったと思います。

でも真実の親父さんには優しくしてあげてください。
2011/08/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

コメントの投稿

:
:
:
:
:

:
: ブログ管理者以外には非公開コメント

トラックバック:

>>>> http://blog1942.blog132.fc2.com/tb.php/233-7b4de396
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)