過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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嫌いなものは嫌い

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セイラムの魔女
Salem, Massachusetts USA



子供のころから帽子が嫌いだった。
ところが幼稚園の時の写真を見るといつもベースボールキャップをかぶっているから、嫌いになったのはずっと後のことだろう。 高校生のころは制服制帽は校規だったのに帽子をかぶらなかったのは、嫌いだったこともあるけど、それより、かぶらないことでいっぱしに不良ぶっていたためだった。 それでよく上級生に裏山に呼び出されて制裁を受けたりした。 そのころ帽子をかぶっていた記憶はテニスの試合の時だけだったと思う。 それも試合の最中に旗色が悪くなってくると決まってキャップを脱ぎ捨てていた。 もっと負けそうになってくると、今度ははテニスシューズを脱いで裸足でプレーをしようしたが、これはさすがに審判に止められた。

そういえば僕は今でも、帽子だけではなく身体の末端につけるもの、手袋だとか靴などが嫌いだという奇癖がある。 靴は履かないわけにはゆかないけど、外から帰ってくると待ちきれないように何よりもまず最初にやることは靴を脱いでしまうことだ。 これは玄関で靴を脱ぐ日本では当たり前のことだけど、アメリカでは珍しい。 その上冬の寒い時でもない限り靴だけではなくて、靴下まで脱いでしまう。 だから、スリッパなどというもののないアメリカでは家にいる時は僕はほとんどが裸足である。
スリッパといえば(もちろん大嫌い)、日本の家庭を訪ねると玄関口で必ず出されるスリッパを、僕は絶対に履かないのでそれで有名になってしまったようだ。

ところで靴下のことだけど・・・
洗濯されたあとの山のような靴下の中から、マッチする一足を選ぶというのは僕にとって至難の作業だった。 その能力を僕は生まれつき持っていないのは悲劇だと思う。 そのために費やされる時間は貴重な(そして残り少ない)人生のなんたる浪費だろう!そこで僕は数年前から、黒か紺の無地の靴下以外は絶対に買うな、という法令を布いたのだ。 おかげで日常生活の中の嫌なことの一つが解決された。  

手袋も嫌いだ。 手袋の中で僕の繊細で敏感な指たちはすべての自由を奪われてしまう。 その指たちが必要とされる場面でいちいち手袋を脱ぎ捨てるという動作はいつも僕をイライラさせた。 手袋をしたままではカメラの操作ができないので、冬の戸外では指先だけ露出する種類の手袋ならいいんじゃないか、と思うけど思うだけでまだ試したことはない。
手袋やマフラーの類はできるだけ身に着けないようにしているのに、寒い季節にはさすがの僕もそうはいかない。 ところが手袋やマフラーは必ずどこかに置き忘れるから、ひと冬を通して何度失くすことか。 昨年のクリスマスにひとからプレゼントされた黒いカシミヤの素敵なマフラーはすごく気に入ったのだが、失くすのが恐ろしくて結局冬の間に一度も身に着けなかった。

それから、これも身体の末端に着けるものといえると思うけど、傘が嫌い。
少しぐらいの雨ならむしろ濡れる方を好む。 フードの付いたレインコートを着ればかなりの雨でもだいじょうぶだし、第一、外出はほとんど車だから傘を必要としない生活というのはちゃんとなりたっている。

***

読者の誰もが感激してコメントを残さずにはいられないような、そんなすばらしいブログを書きたいといつも思いながら、今日もまた実につまらないことを書いてしまった。
ああ、お許しくだされ。



もし靴の底に穴があいていれば
傘をもって出かけるなんてまったく無用のことだ。
-アイルランドの古い諺-






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コメント:

* 嫌いなもの

同感。靴下に手袋に、身に付けるものは必要最小限度。身なりは軽装になってしまうので、旅先では旅人に見えないらしい。日本では当たり前のスリッパは同じく絶対に履かないですね。ちょっと別の理由で他人様が履いたものを履くのは気持ちがどうしても(笑)
2013/02/25 [石川流木URL #- 

*

好きなものは好き(笑)
私は靴も手袋もマフラーも好き。だから冬が好き。
自分とは正反対で愉快愉快と思いながら読みました。

そういえば男の人はこういうもの嫌いの人多い気がします。
時計も財布も手に持つものも全部嫌いとかね。

そこへいくと女は末端につけるもの好きです。
指輪も腕輪もピアスや爪に塗るエナメルも末端。
まつ毛にマスカラや、若い子はつけまつ毛!まで、末端。







2013/02/25 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: 嫌いなもの

石川流木さん、

そういえば私の友人(日本人)にも、個人宅なら別だけど公共施設のスリッパは嫌だ、というのがいます。
どうするんでしょうね。
自分用のをわざわざ持参するのかなあ。
2013/02/25 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: No title

ムーさん、

そういえば女性は身体の末端に着けるものが好きだ、というのは
私も気がついていました。
しかも何か1点に偏執狂的に凝るひとが多いのでは?
たとえば私の妻ならマフラー、彼女の友人は靴、というぐあいに。

私はといえば
生涯を通じて同時に3足以上の靴を所有したことはありません。(笑)
そのうちの1足はもちろんテニスシューズです。
2013/02/25 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

<上級生に裏山に呼び出されて>
これがたまりません。
先週10日ほど滞在した Y 市から帰りました。
2回のミニ同窓会でもこの裏山が話題になりました。
同窓会といえば、理由は何でも良いのです
遠くからから誰かが帰っているから同窓会をしよう、そんなところでしょう、
でも、ありがたいです。
2013/02/26 [のほほん] URL #60nqeuCY [編集] 

* 末端過飾症

私は靴クレイジーなのですが、イタリアに行ったときは気がふれたのかと思うくらい靴屋に入って靴を眺めていました。あそこは危険なところです。
2013/02/26 [micio] URL #O/XG6wUc [編集] 

* Re: No title

のほほんさん、

お帰りなさい。
一昨年の同期会で(私は初めての出席)校舎の見学があった時に
皆とこの裏山に登りました。
裏山は
やはり変わったというべきなのか
思ったほど変わっていなかった、というべきなのか。

頂上から眼下の町を眺めながら
この前ここに自分が登ってから
半世紀が過ぎたのだと思うと感無量で
言葉も無くただ立ちつくしていました。



2013/02/26 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: 末端過飾症

micio さん、

あ、出て来ましたね。靴偏執狂者が。(笑)

靴といえば、以前に靴の輸入業者の知人がいて
彼の会社で写真を撮る簡単な仕事をタダでやってやった時に
そのお礼だといって在庫サンプルの部屋へ連れて行かれ、どれでも好きな靴を持っていけ
といわれたことがありました。
そこで自分なら一生所有することのないような
信じられないくらい高価なイタリア製の靴を一足選んだのですが
その靴を実際に履いて外に出たことがあったのかどうか、
思い出せません。
猫に小判とはこのことです。
2013/02/26 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* 窮屈キライ

金属アレルギーや化繊アレルギー、敏感肌という要素から肌につけるものに神経質にならざるを得ない者もおります(^^; かくいう私がそうです。
指輪、腕時計、ネックレス、ピアスはもちろん、ストッキングや口ゴムのきつい靴下、帽子、マスク、化繊の糸が粗悪な肌着は最悪です。爪も薄くて弱いため、マニキュアやペディキュアをすると爪で呼吸(皮膚呼吸ならぬ爪呼吸?)できなくなるのがわかってつらいです。つけまつげやウィッグも大嫌い。考えられる限りの不愉快なものをてんこもりに身につけて人前に立ってニコニコしていなければならなかった結婚披露宴は、まさに地獄でした。September30さんが帽子や靴が嫌いというのも首肯けます。不快なものを身につけ続けるのは非常に大きなストレスですもんね。
だから、夫が帰宅後すぐに靴下を脱いで、寒い冷えるといいながらペタペタ裸足でうろついているのも私はとがめません。が、その靴下をどうしてすぐに洗濯機に入れないのでしょう。洗濯機まで徒歩5分とかいう豪邸に住んでいるわけでもないのに、見つからないようソファの下や脱いだジーンズの下に隠すのは解せません。(これままた別の話題ですね)
2013/02/27 [nicoURL #KqigePfw [編集] 

*

つまり、ナニを最優先させるか、によるのでしょうね。
カラダが心地良いようにするのが一番、なのではないでしょうか。

在欄時代に、オモシロイなと感じたのは、彼らは滅多に傘をささない。
むしろ、少しくらいの雨に濡れるのを、楽しむようにそのまま歩く。

日本人とは、エラク違う感覚だな、そう感じた。
それとも、彼らにとってのそんなことは当たり前で、知らなかったのは自分だけなのかな・・。
2013/02/27 [fumie] URL #LGP0CJfA [編集] 

* Re: 窮屈キライ

nico さんのような体質の人がいる、ということは聞いていましたが
コメントを読んで驚きました。
私の妻もピアスをすると耳が腫れるし、
化学繊維の入った肌着はだめらしいですが
それ以外の点ではnicoさんのように極端な体質ではありません。
私自身も腕時計のバンドがメタルだと発疹がでますが、
皮に変えたらだいじょうぶでした。

アレルギーなら薬で対処できるのではというのは他人の勝手な憶測で
医師にはもちろん相談されたことでしょうね。
私も皮膚病とはもうほとんど一生の付き合いになっていて
何人もの医者に相談して可能な限りの治療を試みましたが
結局ダメでした。
それでもう諦めています。

ご主人の奇癖(?)については
結婚当初のnicoさんの訓練が足らなかったのでは? (笑)
2013/02/27 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: No title

fumie さん、

たしかにアメリカでも傘が必需品という感覚はあまりないようです。

fumieさんのコメントから思い出したのは
雨傘ではなくて日傘のことです。
ミラノで一団の日本人女性の観光者と行きあったのですが
ほとんど全員が日傘をさして歩いている風景は雑踏の中で目立ちに目立って
ちょっと異様な光景でした。
これって日本では当たり前なんでしょう?
そして日傘は女性だけに限ったことなんでしょうね。

アメリカに住んでいて日傘を見た記憶がまずありません。
2013/02/27 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

日傘、そう女性に限りますね、きっと。
美白を意識することからでしょうが・・こと日傘においてはやや年配のご婦人方に多いのではないでしょうか。

そういえば中国(だったかな)で、海水浴で日焼けをしないよう顔面マスクをかぶった女性たち、なんていうニュースがあったような記憶がありますが、なんじゃこりゃという画像がネットに載ってましたね。

確かに日焼けは、のちのち肌のくすみ・しみ・そばかすの原因になるようですから、気持ちは分からなくもありませんが、やり過ぎもどうかと・・。
若い層だと、二の腕まで隠れるくらいのロングスリーブ手袋なんかをしているひともよく見かけましたね。

お国変われば・・といいますが、これもその一現象なのでしょうね。





2013/02/28 [fumie] URL #LGP0CJfA [編集] 

* Re: No title

fumie さん、

えっ? 海水浴で? そうなんですか? 驚きです。
道理で日本にはヌードビーチがないわけです。(いや、知らないだけでどこかにあるのかな) 

そういえば私は日本で海に泳ぎに行ったことがもう何十年もないのに気づきました。
東京に住んでいた時でさえなかったと思います。

でも、日焼けが嫌なら、海になんか行かなければいいのに、
と思ってしまいます。
2013/02/28 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013/02/28 []  # 

* Re: No title

鍵コメさん

ヌードビーチは日本には多分ないでしょうね。
昔20代の頃、返還前の沖縄のホワイト・ビーチ(今でもそう呼ばれてるかどうか)で
あたりに人影のない朝早く
仲間と全裸で泳いだのを思い出していました。
2013/03/01 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

私は逆に、
こういった記事のほうがコメントを残しやすいです。(笑)

心にビリビリ響いてしまったときには
言葉がなかなか出てこなくなってしまい…
いつも読み逃げしてしまっています。 ごめんなさい。

傘については同感です。
限界までは差さないことが多いです。

手袋をしたままでは写真を撮れないけれど、
かじかむよりは良いので
つけたり外したりして調整しています。

September30さんのセルフポートレートの足元は
裸足だったのですね。(笑)
私の想像では
革製のこなれたバブーシュ(モロッコのサンダル)とか、
原点回帰でオシャレな草履とか、
てっきり何かこだわりのオシャレな履物をお召しなのかと…(笑)

2013/03/02 [tony] URL #mQop/nM. [編集] 

* Re: No title

tony さんのブログをいつも読み逃げしているのは私の方です。
私こそごめんなさい。

セルフポートレートを撮ったのは夏の終わりでしたから
あれは間違いなく裸足ですね。

ところで
お洒落な都会人のようなイメージを私にお持ちのようですが、(どこからそれが来たのか?)
実際の私は野暮ったい原始人なのですよ。
食べるものにも着るものにも「こだわり」なんていっさいありません。
いつかお会いすることがあるとしたら、
その前にイメージを変更して頂かないと、きっとがっかりしますよ。(笑)
2013/03/02 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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