過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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September30

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青の旅情

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青い窓
Vaison la Romaine, France


南フランスの古い村を歩いていると、青色のドアや窓やブラインドが圧倒的に多いのに気がつく。
何百年の風雨に耐えてきた石造りの村、人影のまったく無いくすんだ色合いの風景の中で、その鮮やかなブルーはそこに住む人々の希望を主張するように眼に沁みた。 とくにそんな規制があるわけではないと思う。 それなのにどの家も、ドアや窓は自然な木材そのものか、そうでなければ碧空を思わせるような深みのあるブルーに塗られていた。



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青いドア
Vaison la Romaine, France


こんなドアを見ると、ノックしてみればどんな人が顔をだすのだろう、と強い誘惑にかられる。
生活の年輪を顔の皺に刻んだ老婆が出てくるのだろうか。
小さな男の子が顔を出して、「ボンジュール」 と澄んだ声で挨拶をしてくれるかもしれない。
それとも
カトリーヌ・ドヌーヴのような豊満なマダムが現れてニッコリと迎えてくれたら、僕はそのまま青いドアに吸い込まれてしまうに違いない。



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青のブラインド
Vaison la Romaine, France


ひっそりと閉ざされた青いブラインドに、南仏の強い午後の陽が当たっている。
郵便受けのメールもそのまま。

遠く海を越えてここまで迷い込んで来た旅人の僕は、青の映像を写真に撮りながら、心に沁みてゆく孤独感と安らかな旅情に浸っていた。


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コメント:

* 青の誘惑

わ~、キレイ~。。。
好きですこの写真群。

窓の下にあるのは、葡萄の木でしょうか、それとも藤かな。
春から先のブルーには、またちがうコントラストが見えそうですね。

猫の郵便受けの傍らの木は、、、まあ、ペイントなんですね?!
じゃあもしかして、この石垣も?
なんて素敵なセンスでしょう。

こんなシックな隠れ家で愛の暮らしを送りたくなりました。
ええ、Septemberさんのお望みどおりに、
東京のホテルで朝食を共にした、特別みだらでセクシーな愛人と。(笑)

2013/03/06 [belrosa] URL #eJbgdmWg [編集] 

* Re: 青の誘惑

belrosa さん、

ああ、やっぱり・・・
私の勘は衰えてなかったようです。
東京のホテルだったのですね。
belrosaさんとの熱い夜を過ごした人が
自分はどんなにラッキーな男なのかを十分に自覚されていることを願っています。
2013/03/06 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

この碧、イタリアの青の洞窟を思い出しました。
実際に訪れたことはなく、写真で見ただけですが。

なんとも惹かれる碧色です。
その向こうには違う空間が待っていて、妖しく誘い込むかのようです。

このまま別の世界に行ってしまっても悪くない、そんな気分にさせられます。
2013/03/06 [fumie] URL #LGP0CJfA [編集] 

* Re: No title

fumie さん、

イタリアでは青いドアや窓の印象がまったくないのは
国柄の違いなのか、それとも
滞在がボローニャという大きな町だったばかりでなく
回った町も小都市が多く、鄙びた村へは行かなかったせいかもしれません。

人を誘いこむような mysterious なブルーのドアの家に
私も住んでみたいです。
2013/03/06 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

ステキだなぁ… 以前、掲載なさった写真に、青のボートが一際印象的な写真もありましたよね?

郵便受けも遊び心たっぷりで楽しいなぁ…
ヨーロッパの風情は、矢張りアメリカとは違うものがありますね。
イタリア、行きたいなぁ…

September30さんのヨーロッパ写真には、いつも旅情をそそられます。
いつか、こんなところを訪ねてみたい。
2013/03/07 [わに] URL #- 

*

容赦ない青ですね。私のディスプレイで見るからでしょうか。真っ青に見えます。
瞳の色が茶色いアジア人と薄い色の多い欧米人、強い日差しの下で暮らしてきたアフリカ人とでは、同じ色覚を持っているとは言いがたいようです。例えば、今や電動おもちゃにも入っている基板。日本は緑が主流ですが、ヨーロッパ製のものには真っ赤や真っ青があります。作業する上で目が疲れない色になっているのですが、そこにもお国柄がでます。
そこまで極端でなくても、色の認識には個人差があるそうですね。自分と人様とでは、同じ色をみても本当にまったく「同じ」ように認識しているかどうかは…
2013/03/07 [nico] URL #- 

* Re: No title

わにさん、

「・・・・なぁ」
の何度も出てくるわにさんのコメント、
実感がこもっています。

私にとってのフランスとイタリアの比較は
風景という点では私はフランスがずっと好きですね。
イタリアの町はフランスに比べると個性という点では負けるんじゃないかな。(ヴェネツィアを別格として)
ところが住民の気質となると、
これはもう私はイタリア人が大好きです。
自分がそれに近いのかなあ、と思ってしまいます。
2013/03/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: No title

nico さん、

そうですそうです。
以前に私の 「写真のレシピ・・(8)」 で警告したように (http://blog1942.blog132.fc2.com/blog-entry-427.html
千人の人が見るPCのモニターは千の違う色が出てるわけですが、
そこへきて
それをみる千人の人の色への反応が微妙に違うとすれば
これはもう絶望的です。(笑)

2013/03/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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