過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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警告! ・・・写真のレシピ(8) 

今日のレシピは料理の仕方というより、料理に関する警告のようなものです。

普段皆さんは自分のPCで画像を見ているわけだけど、そのほとんどの人が気がついていないことがある。 
PCのモニターで見る画像は、色調やコントラスト、明暗などがそれぞれ微妙に違う、ということだ。 時によっては微妙を超えてびっくりするほど違うこともある。 見ている本人は、もちろんそんなことはわからないわけだから、自分の見ている画像がオリジナルと同じものだと錯覚してしまう。 これは恐ろしいことだと思う。 

僕も時々知人の家へ行ったときに、そこのモニターで自分の写真を見ることがあるんだけど、唖然としてしまうことがある。 そして恐ろしくなる。 世界中で僕の写真を見る人たちが、なんていうと僕が有名写真家のように響いてしまうけどそうじゃなくて、実際に僕のブログを見る人たちは、数は少ないけど世界中に散らばっているわけで、その人たちがSeptember30の写真だと思って見ているものは、実は僕の写真に「似たもの」を見ているわけなんだ。

僕の毎月のクイズの賞品としてプリントを贈られた人たちが、いちように寄せてくださるコメントは、モニター上の画像と実際のプリントがいかに印象が違うかというのがほとんどなのも、その良い例だろう。

われわれ写真家仲間では、これは許されないことだ。 お互いの写真を見ながら感想を交わしたり批評をしたりするから、同じ写真を見ていないとこれは話にならない。 そこでモニターの色調整(キャリブレーション)が必要になるわけだ。
モニター自体にも調整機能はついているから、色温度、コントラスト、明暗、など調節は可能には違いないが、なにしろ基準にするものが何もないから意味がない。 最近のモニターは自動調整機能がついていて、何もしないである程度の基準に揃うようにできている。 それとて、モニターのブランドが違えばもう話にならないし、第一同じブランド同士でもそれぞれの機器がすべて同じに調節されるということは、ありえない。 それとは別に、PC自体にも調整のソフトは組み込まれているけれど、これがまたまったく子供だましで使い物にならない。

キャリブレーションのためには専用の機器を購入しなければならない。 
わりと高価なものだから、写真やイラストを本業としない一般家庭の人たちにとっては、必要のないものだ。

今日の僕のポイントは
皆さんがモニターで見ているすべての画像は、オリジナルではない。 
その事実を忘れることのないように。 という警告のようなものです。

実際、キャリブレーションされていないモニター同士では、この二枚の画像のような違いが出てくることもあるのですよ。
(と言っても、皆さんのモニターでどんな画像が出ているかは、僕にはわからないんだけどね)


T0911SC055-blog2.jpg

夏の足跡
Hilton Head Island, South Carolina USA


T0911SC055-blogX.jpg


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コメント:

* 山本夏彦以来

このテーマについては、以前あるカメラマンから指摘を受け
なんとかしなければと思いながら、何もせず現在にいたっております(苦笑)。
今回のレシピで、「環境」としてとても重要だということを再認識しました。

それにしてもSeptember30さんのサイトは、訪問のたびについ過去の記事を
何度も読み返すことになり、しばらく抜け出せなくなります。

こんな経験は、週刊新潮に写真コラムを連載していた山本夏彦以来です。
その記事を読むためだけに(彼が亡くなるまで)20年間も毎週新潮を
買いつづけて、周囲から若年寄と呼ばれていました。

最近はほんとうの年寄りに近づいてきているので
一度読んだ文章の内容を忘れていることもあったりして(失礼!)、
再読しその都度新鮮な感動を得るというボケの功徳も味わっています。


2012/08/15 [centerfield] URL #8bsxoj2c [編集] 

* Re: 山本夏彦以来

centerfield さん、

いつもありがとうございます。

キャリブレーションのもうひとつの目的は、というよりこちらのほうが実は重要なのですが
プリンターとの互換性なのですね。
つまり、
モニター上の画像と同じものがプリンターから出てくる、ということです。
そのためにはプリンターのキャリブレーションだけではなく
プリンターや用紙のiccプロファイルを組み込んでやるわけです。
私の場合も100%とはいきませんが
まあ90%は達成できているかな、と思います。
2012/08/15 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* こんにちは。

まったく、仰せの通りですよね。
特に最近は、鮮やかな色にすると人目をひくからか、驚く程どぎつい色の設定にして売っているモニターが多い気がします。
私は全くの素人なので、きちんと設定なんて勿論していませんが、自分が撮った時の色の印象に近く表示してくれるモニターが好きです。
一度、借り物のモニターで、自分が撮ったマグロのお刺身の写真を見たら、余りにも毒々しくて驚きました。それ以来、マグロのお刺身の写真というものは、モニター設定を見るのにいいかも知れない・・・と思っています。

友人から教えてもらったこの色彩テスト、モニターのテストになって面白いです。
http://www.xrite.com/custom_page.aspx?PageID=77
2012/08/16 [どくとるくま] URL #m.2.LkcQ [編集] 

* Re: こんにちは。

どくとるくまさん、こんにちは。 お久しぶりです!

刺身の写真は私もまったく同様の経験があります。 目の前に出されたらとても食べる気にならない。(笑)
だから料理の写真って思ったより難しいですよね。

いただいたリンクのサイト。
Ⅹ-Rite というのはアメリカのトップレベルのキャリブレーション機器のメーカーで、
実は私の使っているのもこのメーカーの製品です。
本当に凝る人や画像をプロフェショナルに扱う人たちは
毎日とか毎週キャリブレーションをするようですが、
私はせいぜい月に1度です。

息子さんはもうずいぶん大きくなられたでしょう。
ご主人によろしく。
2012/08/16 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

私が頂いた写真はモノクロだったので、こちらで見た印象との違いありませんでしたが、カラーだとずいぶん違うんでしょうね。私のパソコンと相棒のパソコンでも見える写真は違って見えますから、キャリブレーションは大事なんだと思いながらも、なにもやっていません。
2012/08/18 [川越URL #uvrEXygI [編集] 

* Re: No title

川越さん

日本の友人でイラスト関係の仕事をする人なんですが
彼女が言うには
業界でもキャリブレーションをほとんどやっていないということで驚きました。
日本人の気質としては考えられないことで
何か他の方法で画像の互換性を解決しているのかなと思いました。
2012/08/18 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* へえーっ

そんな機器メーカーのサイトだったんですか。
ただの凝り性の人が作ったテストかと思っていました。
教えてくれた友人はグラフィックデザインを仕事にしている人で、スコア0が繰り返し出せるそうなので、目もモニターもいいのでしょうが、私はそこそこ・・・くらいしか出せませんでした。

夫からもSeptember30さんに、どうぞよろしくとの事です。
2012/08/20 [どくとるくま] URL #m.2.LkcQ [編集] 

* Re: へえーっ

どくとるくまさん

たぶん自社の製品のためのプロモーションを目的としたサイトだと思いますが、
こんな形で人々に貢献しているのは好感が持てました。
私はテストを試していませんが(自信がないから 笑)
一つのメソッドに固執するべきだとも思うからです。
2012/08/20 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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