過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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動物好きの絵描きさん 19 カンガルー

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カンガルー
By Green Eyes


カンガルーという動物は知れば知るほど不思議な生き物だ。
まず不思議なのは、生まれたばかりのわずか数センチのサイズの赤ちゃんをそのまま母親が自分のポーチ(巾着)に入れたまま育てるということだ。 出産は1度に1匹ずつだが、ポーチの中にはちゃんと乳房が4つ装備されているので、そのあともっと子供ができても4匹までなら、乳房の取り合いで喧嘩になること無く平和な家庭が築けるわけだ。 そして最も不思議なのは、ポーチに抱えている赤子がまだ幼な過ぎたりする時に、もしまた次の子を妊娠してしまった場合には、母親のカンガルーは体内の胎児の発育を一時停止できるという不思議な能力があって、出産を好きなように遅らせることができるらしい。 これは凄いことだと思う。

それというのも、カンガルーの女性達は実は生まれつき色好みなのだ。 人間も含めてふつうならどんな動物でも持っているあの発情期というものがない。 つまり出産日以外はいつも発情しているそうだから呆れてしまう。 だから次から次へと妊娠してしまうのである。 相手をさせられる旦那はたまったものではない、などと思ってしまうのはわれわれ一夫一婦制の人間の悲しさで、彼女たちは若い元気な青年から落ち着いた壮年の男まで相手をまったく選ばないから、年老いて発情のシグナルを出せなくなり、周りの男たちから相手にされなくなるまでは好きなセックスをし続けることができる。

だからといって彼女たちは男との愛欲に溺れて自分の子供をないがしろにするということは無い。 ポーチの中の子供はふつう6ヶ月くらいまでは外に出ることはなく、そのあとは子供が出たり入ったりを繰り返しながら、完全に乳離れして外の世界で暮らすようになるまでには8ヶ月かかるそうだ。 その間はどこへ行くにも何をするにも(愛人とのセックスも含めて)母子はピッタリと一体である。
野生のカンガルーの平均寿命は6年と短いから(動物園など人に飼われるカンガルーは20年も生きる) 人間で言えば子供が14歳くらいになるまでは母親は自分のそばから離さず、そのあとは子供は母親の懐からいきなり世間に放り出されて、大人の世界へと入って行くのだ。

また、カンガルーは歩くことができなくて跳ぶしかないという唯一の大動物だそうだ。 いっきょに2メートルぐらい跳んでしかも疲れを知らずに何キロも跳び続けることができる。 そしてこれも他の動物と違うのは、後すざりというものができない。 そのかわり水の中では水泳の達人となる。
何とまあユニークな動物であることか!

僕は植物はどうも苦手だけれど、動物となると話が違う。





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コメント:

* 人生にとって大事なことを牛から学ぶ

Septemberさん、

「それというのも、カンガルーの女性達は実は生まれつき色好みなのだ」で始まる段落、まことに興味深く、声に出して読んでしまいました。

発情するオハイオの女性たちについては、Septemberさんがまだ籍をおいていらっしゃる会社で僕自身の経験、Unisexだった大学の寮でのキーパーティ(ティーパーティではない)のことを以前コメントで触れ、「品格と優雅」コードに触れそうになったので割愛しますが、動物路線に乗っかり、北海道別海町での牧童体験に触れさせていただきます。

酪農牧場なので、生まれたばかりの赤ちゃん牛を除くと、そこでの牛さんは100%女性です。彼女たちの仕事は二つ、おっぱいを毎日二回人間様に提供することと、年に一回のペースで子供を産むことです。歳をとり、この二つが達成されなくなると、晴れて引退ということになり、高知や宮崎のような温暖な場所に移され余生を送っていただく、なんてことはなく、Septemberさんが着てらっしゃる皮のジャケットや子供たちが塾の前にコンビニで買い食いするソーセージになっていただきます。

終日、牛に触れる僕の役割の一つに、出産後(あるいは初めて)、発情した牛を発見次第、種をつけてもらうため、種牛さんに電話、じゃなくって、農協に電話して授精士さんに来てもらい、人工授精を行ってもらうことがありました。人工授精は、授精士さんが、長い注射器のようなパイプを差し込み、女性のもう一つの穴に片手を突っ込み、位置を確認しながら、ドピュッと出すだけのあっけないもので、前戯もなにもない味気ないものです。

発情した女性の見つけ方。牛舎内で(定位置の柵内に)つながれている、すでに一度はお産を済ませ、朝夕、搾乳されている経験者の女性の場合、目をぎょろつかせ、全身を震わせ、すでに受け入れ態勢の整った下半身を左右のルームメートに摺り寄せ、吐息を荒げ、「ねえ、誰かあ、早くうっ」と声に出すので、簡単に分かります。

問題は、終日放牧されている若き乙女たち。うぶな彼女たちは、年頃になり生まれて初めて発情を覚えた瞬間、体の中心からの何かを求めて発せられるメッセージに戸惑い、恥ずかしくて声にも出せず、それでいてその衝動を抑えきれず、その興奮はすぐに周囲の仲間たちに伝わります。彼女たちは、春から秋は草原の草を延々と食(は)んでますから、牧童は牧草を運ぶ必要はありませんが、「牛飲馬食」の表現のよう、飲み水の補充は必要なので約100の瞳が若さを謳歌している放牧地へも参ります。

普通は彼女たちから僕のほうへ寄ってくるのですが、僕の存在には目もくれず、一頭がもう一頭の下半身に後ろから乗っかり、女性同士の戯れに身を任せているのを見つけると、「レズさん、見っけ!」と僕は彼女たちに向かって走り出します。官能の擬似行為まっ最中の、でも実際には男性の経験のない二人の下半身を失礼ながらまじまじと観察し、一体どっちが発情し、どっちがお姉さまの要求に応じて戯れのパートナーになっているだけなのかを判断し、発情の方に首輪をかけて、農協に電話するため家にかけ戻ります。なぜか、子供の頃テレビで見ていた「野生の王国」と「大草原の小さな家」のテーマ曲と、「エマニエル夫人」の主題歌をごちゃまぜに口ずさみながら。

世の中、常にハプニングは起こります。いつも、女性同士で行為にふけっているのを見つけるとは限りません。牛さんは、独りで行為にふけるには、体が大きすぎますし、柔軟性にも欠けます。発情女性が考えつくもう一つのオプションは、、、彼女に背をむけ無心に作業をしている一人の牧童。いつも私たちをケアしてくれている彼なら、この抑えがたい何かを満たしてくれるかもしれない。背後からそっと忍び寄り、500キロは超えようとする体を彼にゆだね、、、

(翌日の北海道新聞・朝刊)昨日未明、道内別海町**牧場で酪農実習生として雇用されていた福岡県出身の男性(19)が作業中、発情した牛に背後から襲われ、牧草地に全裸で倒れていたのが発見された。男性は、かろうじて圧死または腹下死は免れ、近くの病院に運ばれた。一方、同男性を襲ったとされる、ホルスタイン系の女性(2)は、牧童暴行容疑で道警に逮捕され、、、
2014/03/17 [November 17] URL #WV4V227M [編集] 

* Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ

November さん、

私は日本にいた頃あれだけ日本中を演奏旅行で回っていながら北海道だけは行ったことがないのです。
いつか日本に落ち着いたら絶対に行ってみたい場所の一つが旭川周辺にあるという広大なヒマワリ畑です。
ここはブログ仲間であるキキさんの地元ですが彼女のサイトでその写真を見てショックを受けて、
無理を言ってその写真を頂いてデスクの前の壁にそれをかけて毎日見ています。
あのソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ(私はその日本人版だとよく言われた、ケケケ)の「ひまわり」は
撮影当時、ロシアに適当なヒマワリ畑が見つからず、たしかドイツだかスイスだかスペインだかでのロケになったそうです。
あの映画は旭川で撮られるべきだった。

まあ見てください。この光景。これが日本だと信じられますか?
http://ekagen123.blog16.fc2.com/blog-entry-1576.html




2014/03/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ (その2)

November さん、

酪農青年の牛の話を読んで思い出したのは・・・
高校の時の校内文芸誌に私が載せた小説のことでした。
主人公は農業高校へ通う17歳の盗癖のある少年で、
級友の金や腕時計を盗んでロッカーに隠していたのがある日、所持品検査でバレてしまい退学処分になるのですが、
そのあと校長室の金庫から現金を盗んで汽車に乗って逃亡の旅へ出るという筋書きでした。
最後のシーンは、警察の目を逃れて乗った夜行列車の中で、
前に座った若い女性の真っ赤な口紅を見ているうちにささくれだった心が落ち着いていく
というようなことだったと思います。

ところで実は、その少年は以前から農業実習のために学校で飼っていた羊と性交していた、という部分が
あまりにもショッキングだと文芸部の要請で削除されたものが掲載されたにも関わらず
物語の内容自体が職員会議で問題になって、校長と補導部主任に呼ばれてこっぴどく説教されました。
羊の話がもし載っていたら、私は退学になっていたかもしれません。
2014/03/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re:Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ

Septemberさん、

確かにすばらしか。

僕の人生「五つの達成(あまり大したことない)」の一つに、全都道府県を単車でまわった(沖縄が最後)てのがあり、日本離れした風景っててのは今も大好きだす。やはり単車乗りで、富良野に住んでいたことのある福岡の先輩が、富良野のラベンダーはすっかり有名になってしまったけれど、道央にはもっとすごい景色がいくつもあると言っていたのを思い出します(僕は道東派)。それらが、何だったかは忘れてしまいましたが、キキさんが紹介されたひまわり畑のその一つだったかもしれません。

そういえば、後年、それに感動し、自分たちの代表作の一つが旭川ロケを怠ったことを恥じたローレンとマストロヤンニが、それぞれホンダのラッタッタとカネボウのコマーシャル出演に応じたってエピソードは、知っている人は皆知っていますよね(誰も知らない?)。
2014/03/17 [November 17] URL #WV4V227M [編集] 

* Re:Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ (その2)

Septemberさんの作品、現代だったら、部分削除されず、最年少で芥川賞もらってたかもしれませんね、惜しいことです。

映画も、作品の中で何かショッキングなことが出てこないとなかなか興行的に成功しないようで。でも、その部分が強調されすぎると肝心のテーマがぼやけてしまう危険も伴います。実際、Septemberさんの小説に影響され、獣姦シーンを含んだ作品もいくつかあるようで。

パゾリーニ監督の「豚小屋」では、豚と交わり豚に食い殺される青年、深沢七郎の短編小説を今村監督が再映画化した「楢山節考」では、嫁をもらえないので犬と交わる次男坊ってのが出てきます。何年か前のクリーブランド映画祭では、深夜に特別限定上映で、馬と交わる男の映画ってのがありましたが、その日それまでにすでに五本も見ていたので、疲れ果てて寝てしまい全然内容は覚えてませんが。

さて、牛さんってのは、皆さんご存知の通り(えっ、誰も知らないって?)、前歯は下あごにしかありません。よって肉食動物や出っ歯の馬さんと違い、前歯で噛み切るって機能に乏しいのです。乳離れしていない子牛は指を口にくわえさせるとお母さんの長ーい乳首と思って延々としゃぶってくる習性があるので、、、これ以上は「品格と優雅」コードに引っかかるので割愛。僕のいた**牧場でも禁じられていました。
2014/03/17 [November 17] URL #WV4V227M [編集] 

* 作者不詳

乳牛がなぜ何時までもミルクを出すのか不思議だったのですが、
11月氏の投稿を読んで理解しました
毎年出産しているのですか・・

子供がまだ小さい頃、イタリアの牧場経営のペンションに2週間滞在しましたが、
牛の出産に立ち合う事が出来て、
それを小学2年生だった娘が作文に書いて、文集に載り
何人かの父兄から読む内に胸がいっぱいになったとの感想をもらいました

1回目の投稿を読んでこのことだけ書きたかったのですが
11月氏、9月氏の延々とした戯言が始まる気配がして、
急いで下の件も書き加えておきます

レダは白鳥に化けたゼウスとの間に卵を産んでその卵からヘレーネが生まれ
(最もヘレーネの母親は別の女性という説もありますが)
レダと白鳥という題名の絵はいろんな人が描いています

アンドレ・マッソン はレダと白鳥以外にも、馬との素描
フランツ・フォン・バイロスも牛、鹿などたくさん描いているはずです

人獣交歓はタブーであるが故に大抵の絵が作者不詳ですね
9月氏の作品も作者不詳として世に出せばよかったのにと思います
2014/03/17 [のほほん] URL #60nqeuCY [編集] 

* Re: Re:Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ

November さん、

いつかどこかで読んだ記事の中に、ソフィア・ローレンが札幌だったか旭川だったか
何かのいイベントに招かれて行ったことがあるのですね。
どのくらい古い話なのか忘れましたが、もしあの広大な向日葵の平野を見ていたら
きっと悔しがったでしょう。
2014/03/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: Re:Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ (その2)

November さん、

上顎に歯の無い仔牛の話で思い出させるのは
江戸時代の将軍が側女の歯を全部抜いて夜伽をさせた、という
これは真実なのか虚構なのか知りませんが・・・・

それにしてもNovemberの話はいやらしいことになると
俄然いきいきとして光彩を放ってくるのはなぜでしょうね。(笑)
2014/03/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: 作者不詳

のほほんさん、

19世紀末のヨーロッパのデカダンの世界は
江戸時代の頽廃文化に通じるものがあります。(ほら、前に記事にした北斎の『蛸と海女』)

私たちの郷里のY市の
油屋書店で子供の私がこっそりその類の画集を覗いていて
野坂店主に叱られたのを思い出します。
画集の中の秘画が頭のなかを支配して何日も眠れませんでした。
「女とは何だろう?」 「性とはなんだろう?」
子供の頃から、この歳になって今だに答えの出ない命題です。(笑)


2014/03/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re:Re:Re:Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ (その2)

のほほんさんのお嬢さまに習って、僕も牛さんのお産について少々。

別海町のはるみ牧場(仮称)には100頭もの成牛がいて、おのおの年一回のお産があるとすると、100÷52週=1.92、流産や死産、双子の時もありますが、週あたり二頭くらいのペースで赤ちゃん牛が生まれていました。

前述の通り酪農では、オッパイが主力商品で、二日に一度の集荷にはタンクローリーが来ます。必要なのは女性だけ、オスが生まれると、一週間ほどで肉牛専門のひばり牧場(仮称)に引き取られ、最後は牛肉100%のビッグマックになったり、隣のお姉さんがはいているロングブーツになったりします。つまり牛に生まれても、女性に方が長生きできるのです。

何度もお産を経験した牛は、お産はぶひっと「ひり出す」感じで、手間もそうかかりません。そろそろお産かなと思っていた牛が、朝五時に僕が牛舎に入ると、夜のうちに済ませて、けろっとした顔で赤ちゃんにオッパイを吸わせていたり。

初産だと難産の可能性も高くなり、お産が長引くと、赤ちゃんもお母さんも危険です。牧童は急きょ産婆さんとなります。頭部や前足が見えかけていても、それ以上出てこないと分かるやいなや、前足に縄をかけ、綱引きの要領で、お母さん牛のもおおおおごわーっという気張りに合わせ、後方にぐっと引きます。うまくタイミングがあると、ずるずるるるるっどばっと赤ちゃんの全身があわられます。

逆子その他でどうしても引っ張れない場合は、一旦押し戻し、腕を突っ込んで正しい向きに変えてあげたりもします。さすがにその場ははるみ牧場の主人に任せてました。獣医さんを呼ぶほどの超難産は滅多になかったと記憶してます。

こちらは後産その他をあびてぐちょぐちょになってますが、作業は続きます。赤ちゃんの呼吸確保のためまず口元を、それから全身をふきあげます。これは、ほっといてもそのうちお母さんがやってくれますが。

そのお母さんの方は、鼻息だけは荒いものの、疲れ果て横になったままです。僕は、急いで大バケツにお湯を張り、赤味噌一袋分をいれ、決まった栄養剤を加えて、よくかき混ぜてから口元に運びます。お母さんはバケツに鼻をつっこみ、ぶほーっと、一息で飲み干します。このようにはるみ牧場では、体力回復のため産後直後に口をさせるものは特製味噌汁でしたが、他の牧場では何を飲ませていたんでしょう。

ここで、ふと牛舎の入り口の方を振り返ると、キタキツネが集まってたりします。キタキツネは後産のにおいがわかるようで、隙をみてくわえて持ち出そうとするのです。

何度も出産に立ち会って、一番インパクトが強かったのは、生まれたばかりの赤ちゃんが初めて立ち上がろうとするところです。よろめき、何度もどたっと倒れ、それでもまた足を踏ん張ろうとするのを、お母さんが鼻と長い舌をつかって、支えようとします。人間の赤ちゃんが一年もかかって歩き始めるのに比べ、牛さんはせいぜい一時間。草食動物の場合、生まれた赤ちゃんがいつまでも横になっていると、肉食動物の餌食になってしまうからという本能がそうさせるのでしょうか、初めて見た際は畏怖さえ覚えました。

漫画「明日のジョー」でリングサイドの丹下段平が叫ぶ「立つんだ、ジョー」は、原作者の梶原一騎が赤ちゃん牛を見ていて思いついたってのは、知っている人は皆知っています(えっ、これも知らない?)。

はっ、ここまで書いたところで、タイムアウト。今日はこれからクリーブランド映画祭にお出かけ。ジョーよ、まだ最終ラウンドが残っているぜ、まだ終わりじゃねえ(かも)。
2014/03/22 [November 17] URL #WV4V227M [編集] 

* Re: Re:Re:Re:Re: 人生にとって大事なことを牛から学ぶ (その2)

November さん、

私は牛のお産は見たことがありませんが、人間のお産なら2度じっくりと目の前で見ました。
とくに最初の出産に立ち会った時のことは忘れません。
例の自然分娩というやつで、私は、割烹着を着せられシャワーキャップのような帽子をかむり、
手にはコンドームよりも薄いグラブをはめさせられて、妻の開いた両脚の間に立って新しい生命がこの世に出てくるのを
目の当たりに見たのです。
といってもその日はたまたま数人のお産が重なったらしく人手不足で看護婦の数が少なく
担当の女医に私はいいように使われました。
モニターのスイッチを切りかえてちょうだい、とか産婦の額の汗を拭いてあげて、とか脚をおさえて、とかです。
あげくの果てに赤ん坊の大きな頭が目の前に出てきた時は、
一瞬、襟を正すような言い知れない厳粛な気持ちになりました。
それは父親となった歓びとか、自分の分身を見る感激だとか、そんなものでは全く無くて
ただ、出産という太古から続いた自然の営みがこうやって繰り返されているのを
今まさに目撃したのだ、という
一種の驚異感のようなものでした。

そして白状すると、
タオルに包まれたその妙な小さな生き物を、私の手から受け取った時の歓喜に満ちた妻の顔を見た時に
ああ、女とはかくも美しくなれるものだ、と何かが分かったような気がしました。

それに比べると
子供の頃、ベッドの中の自分の胸で猫が何匹も仔猫を産んだ時の方が
ずっと無邪気に嬉しかったような気がするなあ。





2014/03/24 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* 旧・プリマス植民地では獣姦の罪により処刑された青年在り。良かったですねぇ、鳥取県の高校生で。

9月様:3月17日付けの書き込みを拝見しました

 多忙の為、少し目を話していた隙に、な、な、何と、こちらの掲示版では、猥褻な奇談が恐るべき方向に悪化しつつある模様ですね。
 御存知ですか、9月さん?貴方が昔住んで居たマサチューセッツ州のボストンの隣町、旧植民地・プリマス郡では、雌馬、雌牛、山羊、仔牛、それに七面鳥と獣姦した17歳の青年Thomas Grangerが「獣姦罪」に問われ裁判で有罪判決を受け、判決翌日の1642年9月8日に処刑されています。

http://en.wikipedia.org/wiki/Thomas_Granger と
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%9E%E3%82%B9%E6%A4%8D%E6%B0%91%E5%9C%B0


> 羊の話がもし載っていたら、私は退学に
> なっていたかもしれません。

 「暢気」と云えば宜しいのでしょうか、それとも「野放図」と形容すれば宜しいのでしょうか、9月氏は日本人に生まれ鳥取県で育って良かったですねぇ!
 米国のボストン市では、譬え虚構とは云え「獣姦を題材とした青年非行小説」を書いて公共の文芸誌に発表すれば、軽くても社会全体から排除されるムラハチ扱い、厳しく追及されれば刑事告発され収監、最悪の事態ならば宗教裁判に掛けられていたやも知れません。
 何しろ、「17歳の青年を獣姦罪で処刑したカルト信仰が支配する異様な土地柄」ですからねぇ!

 日本語が全く通用しない異国で暮らしていらっしゃるのは、こうした場合には「大いなる強味」と化しますね。このブログが問題視される虞も無いでしょうから。
 そもそも米国と云えば、過激な信仰に取り憑かれた為に故郷に居られなくなった人々が、追われるが如くして流れ着いた「新興カルトの租界地」が出発点なのでしょう?獣姦なんて、一発でアウト!刑事告発や宗教裁判を俟たずとも、地元の私設自警団の手に依り、公然と事故死させられるやも知れません。
 おお、桑原、桑原!
2014/03/24 [Yozakura] URL #Y2lB8pKc [編集] 

* Re: 旧・プリマス植民地では獣姦の罪により処刑された青年在り。良かったですねぇ、鳥取県の高校生で。

Yozakura さん、

プリマスの話は始めて知りましたが、私がよく行ったボストン郊外の町、セイラムの魔女裁判、
あれもた確か1600年代だったと思います。
中世のヨーロッパでは鶏を1羽盗んだだけで死罪なんてあったようですから
そんな人達がメイフラワー号に乗ってプリマスにやって来て住み着いたのだとすれば
いかにもありそうな話です。

それに比べると、昭和時代の山陰の田舎はずっとおおらかで人間性を謳歌していたと思います。
なにしろ、村の盆踊りの晩には好きな人妻のところへ夜這いが許されたような土地ですから。
羊の話も自分の体験ではないにしても、その頃親しかった知人から聞いた話です。

暢気で野放図な私のことを心配して頂いてありがとうございました。(笑)
2014/03/25 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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