過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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破壊された祭典

T75marathon-blog.jpg

高みの見物
1970年代のボストンマラソン


きのうのボストンマラソンの爆破事件には身体が震えてしまった。
2万7千人のランナーに50万人の観客といわれるこの祭典で、被害が少なかったのは不幸中の幸いだったといえば被害者の人達には申し訳ないけど、はるかに悲惨な大惨事になっても不思議ではなかったのだ。 若かった僕が昔毎日のように歩いていたボイルストン通りの見慣れた光景がテレビの画面に繰り返し映りだされて、混乱の中を走り回る群集や救急隊や警官たちが創り出すカオスがそこにあった。

なんという不確かな時代を我々は生きていることだろう。 暗く沈む僕の心に、昔のボストンマラソンの記憶が甦る。 あのころ、絶望と隣りあわせに生きていた自分にとって、ボストンマラソンは数少ない明るい思い出として残っていたのに、それさえももうこれからは同じでなくなってしまった。

なんという不確かな時代を我々は生きていることだろう・・・

4月になれば


現在は、未来と同じくらいに不確かなものだ。
ウォルト・ホイットマン



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コメント:

* 煙に向かう人々

Septemberさん、

ブログを更新されるアメリカ東部時間の今朝、昨日のボストンマラソンのことを書いてくれるだろうと思っていました。ありがとうございます。

ニュースでは、最初の爆発の直後、警察や消防関係の人々はもちろんですが、ランナーやボランティア、観客の多くが反射的に(遠ざかるのではなく)煙に向かって走っていったと報じていました。大変な悲劇の中で、人の善意や良心をうたうと、毎度「お涙頂戴」になってしまいますが、昔のポーランド映画のタイトルのよう、希望が「灰の底深く 燦然たるダイヤモンドの残らんことを」と思いました。
2013/04/17 [November 17] URL #- 

*

これはひどいと真っ先に思いました。
卑劣な犯行に怒りもこみ上げました。
日常の中に仕掛けられる暴力。
こちらでは昔サリン事件というのがあり、
朝の地下鉄に暴力が置かれたのでした。

どこかの不幸な人間の仕業でしょうか。
不幸が不幸を呼ぶ連鎖。
この犯人はきっと捕まるだろうと思う。
けれど悲しいことだけどこの種の犯罪が無くなるとこは無いと思う。
希望を持てない不幸な人間がいる以上は。






2013/04/17 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: 煙に向かう人々

November さん、

毎日見ているMSNBCでも現場でヘルプをした何人もの一般人をインタービューしていましたが、
皆が言っていることで共通していたのは
逃げるべきか留まるべきかを考える前に、無意識に煙に向かって走っていった、と云っていました。
この不確かな現実世界に「人間の善意」は存在していました。

ところで「灰とダイヤモンド」は、高校生の頃1度見ただけなのに
半世紀以上たった今、その強烈な印象が蘇ってきたのは自分でも驚きました。
2時大戦後のポーランドの内戦に関わっていたマチェックという主人公の名まで思い出しました。
忘れられないシーンは、
マチェックがバーで女の子に、「なぜ夜でもサングラスをかけるの?」 と訊かれて
「祖国への愛が報われなかったしるしさ」 と答える。
なんとキザで、なんとカッコいい台詞だろう、と思ったものです。
もう1つのシーンは確かラストシーンで
庭に乾されたシーツの影に隠れるマチェックが撃たれて
白いシーツに血が滲みでる。
でもこれは他の映画と混同してるのかもしれません。

私は最近近眼と老眼が相殺されて、眼鏡なしでも生活ができるようになりました。(車の運転も)
今年の夏はマチェックが掛けていたようなサングラスを手に入れよう!
2013/04/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: No title

ムーさん、

卑劣この上もありません。
軍隊同士が戦う戦争はともかく (これがいいというわけではありません)
一般人(子供を含む)を巻き込む無差別テロはこれは人間の仕業とは思えません。
つい最近、小学校内での連射事件があったばかりなのに。
病んだアメリカの一面がこういう形で次から次へと暴露されるのです。

2013/04/17 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: Re: 煙に向かう人々

Septemberさん、

理性的に考えると、多くの素人(CPRの基本トレーニングくらいは受けているとしても)が救助に向かうとかえって警察や消防隊員の足手まといになるかもしれません。それでも、人間の善意は否定しようがありません。歴史のあるボストンマラソンだとなおさら、地元の方々はもちろんのこと、他の地からの参加者や観客も「長年かかって築き上げた文化を肯定し、互いを支えあう」意識が高いのでしょう。

爆発物を仕掛けた人(たち?)は、ムーさんのおっしゃるよう不幸な人間なのでしょう。トーマス・ハリスの小説「ブラック・サンデー」に出てくる、フットボールスタジアムを舞台に大量殺人テロを計画する犯人を思い出したのですが、ベトナム戦争で捕虜になり、拷問を受け、自分をそういう目にあわせた祖国アメリカに復讐するという動機づけでした。今回の犯人(たち?)は、多くの人を苦しめ、恐怖に陥れるという目的は達成したかもしれませんが、人の善意や支えあう強さには敗北したと思います。

東日本大震災の直後も、カロリーメイトくらい持ってても、経験もテントも装備もない「熱い」ボランティアが大挙して受け入れ側が大混乱したと聞きます。僕自身、半年も経って現地に入った際、テントなしで、迷惑かけたほうで、長期ボランティアの一人から、「現場参加をお手軽に考えている人は、個人参加ではなく、旅行会社が主催するボランティアツアー(温泉一泊つき)に参加するという手があります」と自分の甘さを指摘され、ちょっと傷つきもしました。その後、日本の友人たちには、「ボランティア活動を考えるだけで現地に行ったことない場合、週末のツアーでもいいから行ってみて、意識が高まった場合、次回からは休暇をつかっていく」のがいいのではと言ったこともあります。

さて、「灰とダイヤモンド」のご記憶は大体僕のそれと重なりますが、シーツの干し場にたどり着く前にマチェックは撃たれており、よろよろたどり着いたのか思います(あるいは、さらにそこでも撃たれたのかな。あんなに大好きな映画なのに、書くと、ちょっと自信がなくなってきた)。NHKの名画劇場かなんかでコメントしていた映画監督(大島渚さんだったかな?)は、日本で初公開されたころ、感化された若者たちが黒眼鏡をかけ、テーマ曲を口笛で吹きながら歩いていたと言っていました。じゃあせっかくだから、僕もマチェックメガネを探します。半世紀も経って、オハイオでやっているのが二人もいると想像すると、ちょっと笑えますね。
2013/04/17 [November 17] URL #- 

* Re: Re: Re: 煙に向かう人々

November さん、

自然災害やテロ事件のたびにボランティアのことは必ずニュースに出てきます。
そしてもし自分ならどうするだろうと考えます。
もし自分が医師やエンジニアであったらたぶん一も二もなく援助を申し出るだろうと思います。
そうではない一般的な肉体的な作業をするには自分ような年配者には無理なことで
それこそ救助隊の足手まといになるだけでしょうね。
それがたとえば記録のための写真撮影だとかなら喜んで自分の能力を提供できるのですが
それならたぶんもうプロの写真家が使われているだろうし、
結局は何もできないで家でテレビのニュースを見るだけ、ということになるのでしょう。

東日本大震災の時は私は
世界から取り残されてつんぼ桟敷に置かれたままの日本人へ、という思いで
日本では聞けない(聞かされない)アメリカからのニュースや意見をブログに載せて
読者からの反響もかなりありました。
私にできたことといえばそれくらいしかありません。

「灰とダイヤモンド」はもう1度見たいと思ってNetflixで検索したら、私が購読しているストリーム版では見れなくて、DVDを注文しなければならないようです。
2013/04/18 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

日本でも事件から毎日のように繰り返し繰り返し、
フィニッシュライン近くでの爆発の映像が流れています。

September30さんが以前に
ボストンマラソンの思い出を綴られていたので
さぞかし心を痛めていらっしゃるだろうな、と思っていました。
みなさんが楽しみにしていた春のお祭りの日が…

犠牲になった方々のご冥福をお祈りいたします。
2013/04/19 [tony] URL #mQop/nM. [編集] 

* Re: No title

tony さん、

ボストン・マラソンの爆破は、
終わりではなくて始まりだったのかもしれません。
今朝(4月19日)のニュースでは、容疑者を追って大規模なマンハントが続いている中で
Watertown(ボストンの一部)で容疑者の一人が爆弾を身につけたままポリスに射殺され、
ボストン全市の交通は遮断、学校は閉鎖になりました。
今日はテレビに釘付けの一日になりそうです。
2013/04/19 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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