過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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心の中の風ぐるま



トーマス・クラウン アフェアー
"Windmills of your mind"
Vassilikos



          心の中の風ぐるま(抄) 

くるくると登りゆく螺旋階段のように
回り回る車輪のように
終わりもなく始まりもなく
写し続ける映画のリールのように
山から転がる雪の玉のように
カーニバルの風船や
回転木馬のように
お月様を取り巻くコロナのように
分を刻む時計の針のように
静かに自転する地球のように
いつもいつも
円を描いて回り続けるもの……
それは
心の中の風ぐるま

ポケットの鍵束が小さな音をたてるように
頭のなかで言葉が鳴っている
なぜ夏はこんなに早く逝ってしまったの? 
わたしが言ってしまったことのせい?
ふたりで歩いて砂浜に残した足跡は
もう消えてしまったかしら?
遠くに聞こえたドラムの音は
あなたの指が鳴らした私の鼓動だったのかしら?

どこかで見た古い写真のように
ふと思い出した昔の歌の一節のように
よく覚えていない人たちの顔や名前のように
あやふやなもの......
だけど
終わりがあったということだけはわかる
秋が来てわたしの髪が木の葉色に染まる時

ああ
くるくると登りゆく螺旋階段のように
回り回る車輪のように
終わりなく始まりもなく
写し続ける映画のリールのように
いつもいつも
円を描いて回り続けるもの……
それは
心の中の風ぐるま
         
                             ------------- September30 訳




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コメント:

* ミシェル・ルグラン

「ミシェル・ルグランのような作曲家になりたい」、と
いつかブログで仰っていましたが。

この歌は所謂”はめ込み”、メロディーが先で詩が後、の
遣り方で書かれたものですね?

日本語訳は難しいです。良く訳されたと感心しました。
流石です!
2013/06/01 [henri8] URL #av6ed.vY [編集] 

* Re: ミシェル・ルグラン

henri8 さん

例によって翻訳というより翻案のようなものですが
一番迷ったのはwindimillという語でした。
自動的に風車小屋の風車が頭に浮かぶのは私だけではないようで
他の誰の訳詞でもそう解釈しているようです。

それがふと、風車小屋ではなくておもちゃの風ぐるまではないかと思い始めたら
それが詞の全体とピッタリとはまったのでそれで決まりでした。
そういえば、風ぐるまはアメリカではpinwheelと呼びますが
イギリス英語では風車小屋と同じくwindmillと言っているようです。
2013/06/01 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

この音楽を聴くとグラムロック華やかな頃(70年代?)のロンドンを思い浮かべてしまうのですが、突拍子もないですか?
2013/06/02 [micio] URL #O/XG6wUc [編集] 

* それは少し悲しいような音、かな…

どうしてこの曲が、こだまのように同じフレーズをリフレインする構成なのか、
訳詞を読みながら聴いたら、すごくよくわかりました。
かざぐるま!

そう、確かに、想いって、
こんな感じですよね。
終わりなく、クルクルくるくる・・・like like like...

恋の歌のようだけれど、September さんの詩を読んでいるとそれ以上の、
人生の、巡り巡るいとなみを感じます。

そうですね、大きな風車よりも、カラカラと微かな音をたてて回るかざぐるまの方が、
いいですね。
きっと誰しも、心の中にそれは持っているだろうから。。


2013/06/02 [belrosa] URL #eJbgdmWg [編集] 

* Re: No title

micio さん、

英国でグラム・ロックが全盛の頃ジャズにのめり込んでいた私には
この曲からそういう印象は受けないのですが
ひょっとしたら
この動画のシンガー、Vassilikos (ギリシャで超有名なロックバンドのヴォーカル)の歌が
その雰囲気をmicioさんに伝えたのかもしれない、
と思いました。
2013/06/02 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: それは少し悲しいような音、かな…

belrosa さん、

美しいメロディと良い歌詞の組み合わせは
ジャズのナンバーには意外と少ない、と最近気がつきました。
器楽演奏者はふつう演奏する曲の歌詞までは注意をはらわないから。 (私ははらわなかった)
ですから
音楽を捨てて何十年もたった今、あらためて昔よく演奏した曲の歌詞を読んでいて
印象的な詞に会うとつい翻訳してみたくなるのです。
実は、これはシンガーでもあるbelrosaさんの影響なのですよ。
まるで宝物を見つけたような気分です。

henri8さんが上に書いたように
この曲はメロディに歌詞が付けられたものですが
なかなか秀逸な詞だと思います。

幽かな音を立てて回る風ぐるまのイメージには
誰もが郷愁を感じるのでしょうね。
日本人の私がそこからさらに連想してしまったのは
子供の頃の鯉のぼりの竿の先で
カラカラと音を立てて回る矢車でした。
あの音は今でも耳に残っています。

2013/06/02 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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