過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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あまり好きじゃないもの、から大嫌いなものまで

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ナチス - 殺人の魅惑 
Marseille, France



あまり好きじゃないもの、我慢ができないもの、あるいは大嫌いなもの、そして憎むもの・・・


まずは食べ物から

・ 納豆 
村上春樹さんが随筆に書いていたけど、関西出身の村上さんはやはり長いあいだ納豆がだめだったそうだ。 それがずっと歳を経たある日突然食べることができて、しかもこれは美味しいということでそれ以来は好物の一つになったという。 そんな奇跡は僕にはまだ起こってくれていない。

・ サラダ
とくに嫌いな野菜というものが無いくせに、生野菜にどうも食欲がわかない。 煮たり和えたりしたものは何でも喜んで食べるのに。 思うにサラダに必ずてんこ盛りに乗っているあの味のないレタスがあまり好きではないのだろう。

・ ターキー
これを美味しいと言って食べているアメリカ人が信じられない。 深い雪の中の山小屋かどこかで食料が尽きて、他に何も食物が無くなったっら、さらに3日ほど絶食をしたあとなら、最後に残されたターキーを嫌々ながら食べるかもしれない。

・ポップコーン
アメリカの劇場では子供から老人まで映画を見ながらポップコーンを食べるのは一種の儀式のような感がある。 僕はポップコーンを焼くあの強い匂いが好きではないが、食べられないほど嫌いというわけでもない。 ただ、どうしても我慢ができないのは、あれを口に入れて噛んだ時に、歯の間でたてるあのキシキシという神経を逆なでするような音なのだ。 あれを聞くとつい身を捩(よじ)ってブルっと震えてしまう。

次は人間に関して

・ 偏見
人種、性、年齢、など、何に対しても偏見を持つ人を憎む。 (ただし食物に関する偏見は許そう。 自分もそうだから)

・ 慇懃無礼 (いんぎんぶれい)
これは僕がどうしても我慢ができない人間の一種類。 最初から傍若無人に振る舞う人のほうが、まだ正直だと思う。

・ 遠慮
日本人には遠慮しすぎる人が多いのでこれは困る。 遠慮をしないことを信条としている僕は相手の本音を引き出すゲームにいつも疲れてしまう。 遠慮することと謙虚であることは、これはまったく別のこと。 謙虚はまちがいなく日本人の美徳だけれど、遠慮は日本人の悪徳だと思っている。


そのほか

・ 病院
僕が20歳前後のころ、母は何年も病院に入ったきりだったから、東京から帰省する僕は文字通り母の病室で暮らした。 その病室で母が息を引きとって以来、人の見舞いでも自分の検診でも病院はできたら行きたくない場所になってしまった。

・ 蜂
僕は完全な蜂フォビアだ。 実に恐い。 僕を殺そうと思ったら部屋に何十匹かの蜂を放せば、僕は心臓麻痺で確実に死ぬ。 これは完全犯罪である。 XX子さんがこの記事からアイデアを得ないことを願う。 (笑)



こうしていろいろ考えてみると、嫌いなものというのは思ったほど多くはないのに自分でも驚いた。 好きなものの方がずっと多いような気がする。
しかし好きとか嫌いとか、そのどちらでもないというのが圧倒的に多数を占めるのは確かのようだ。 要するにどちらでもかまわないし別に関心がない、ということなのだろう。 そしてこれは良いことじゃないと思った。 僕は自分の周りの世界にあまりにも無関心過ぎる。 もっといろいろなことを子供の眼のような無邪気と好奇心でじっくりと見ることができたら、この世はずっと面白くなるのではないだろうか? 関心を持った結果、それが嫌いだとわかっても別に構わないじゃないか。 もし好きだという結果が出れば、それだけ自分の世界が広くなる。 なんでも見てやろう、だ。   だって短い人生だもんなあ。


 
愛することの逆は憎むことではなくて
無関心だ。
美しいものの逆は醜いものではなくて
無関心だ。
そして、「生きる」 の逆は 「死ぬ」 ではなくて
無関心に生きることだ。
エリー・ウィーゼル
 



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コメント:

*

なるほどなと思いました。

好き嫌いというより、自分の体質に合わないと思っていた赤ワインがするする飲めたときにびっくりしたことがあります。
澱は好きではないお子様ですが。


人の冷たさに傷付いたわけではなくて、人が自分に対して無関心なことに傷付いてきたのだな。わたし。

と、いま気が付きました。

2013/10/06 [micio] URL #O/XG6wUc [編集] 

* 意外です

あら。納豆はお嫌いなのですか!意外でした。私の勝手な想像ですが、September30さんなら、鮒のなれ鮨や、からすみ、奈良漬けなども、日本酒とともにうまいうまいと召し上がりそうな感じがしておりました〜
ターキーは本場アメリカのものは食べた事がありませんが、日本で売られているものはとても美味です。アメリカナイズされた叔母が毎年年末に送ってくれるので、クランベリーソースとともにお正月に食べるのがここ数年の私と夫の楽しみです(とかいったら哀れまれてしまうかしらん?)

私も自分が人様のことに無関心だというのはよくわかっていますが、若い頃は他人に感情移入しすぎてしんどかったので、今ぐらいの淡白さを身につけるまでは苦労いたしました。
誠実に生きるのはなかなか難しいですね。
2013/10/06 [nico] URL #KqigePfw [編集] 

* Re: No title

micio さん、

苦手だと思っていたものが突然好きになることってあるのですね。
それは人に対しても同じかな?

自分が無関心の対象になるのは傷つきます。
昔、好きでたまらなかった女の子からどうしても反応が得られないので
「無視されるのは死ぬほど辛い。 むしろ嫌いだと言ってくれないか」
と言ったらとたんに彼女の気持ちが自分に向いたことがありました。
それとは知らずに口説きの言葉になっていたようです。
16歳の september30 でした。
2013/10/06 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: 意外です

nico さん、

納豆は「食べず嫌い」というやつです。
あのネバネバした赤痢患者の大便を思い出させるものに
視覚的な拒否感を持ってしまうのです。
汚くてごめんなさい。(笑)

美味なターキーなどというものは私には想像もできません。
いつかご馳走して頂く以外に納得の行く方法はないようです。

たしかに他人に関心をもつというのは厄介なものです。
私が、これからいろんなことに関心を持ちたい、と言ったのは
おもに、文化、政治、芸術、科学、などの知識を意味したと思うのですが
人に対してももっと素直に対処するべきだとは反省しています。
2013/10/06 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* 納豆のこと

50年も前、大学に入って上京、東京暮らしが始まりましたが、
友人の家での朝ごはん、好き嫌いがあるのを知っていたのか、
”納豆食べるか?”と彼。”なんで朝めしに「甘納豆」を
食べるのかなぁ”兵庫県出身の僕。こんな思い出があります。

一度食べるようになると、独特の味があり、癖になります。
特に乳がん予防に良いとの定説があり、アメリカ人女性が
トーストにのせて食べているのを、TVで見たことがあります。

大根おろしに入れた納豆は燗酒に良く合いますね。


2013/10/07 [henri8] URL #av6ed.vY [編集] 

* Re: 納豆のこと

henri8 さん、

あはは、甘納豆なら私の大好物ですよ。

赤痢患者的な本物の納豆の方は私の統計学的な推定では
100人のうち96人までは「最も食べたいもの」の一つに入れているようです。
ここでもまた、私はマイナリティーということです。
2013/10/07 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

自分の場合、好きなものも嫌いなものも、刻一刻と変っていくような気がする。
だって、ある意味、すべてに対し情熱的だから。(笑)

最後の言葉
 ・・の逆は、・・ではなくて
 無関心だ。
実に、言い得て妙だ。

2013/10/07 [fumie] URL #LGP0CJfA [編集] 

*

昔は父からお前は好き嫌いだけで生きているな。と言われたけど、
年とともに嫌いなものは減っていくような気がする。

寛容になったのか?
どうでもよくなったのか?
自分でもよくわからないけど。

どうしてもひっかかるのは言葉。
「野菜を洗ってあげる」「切ってあげる」の「あげる」
変でしょ?これ聞かない日は無いぐらいになってて気になってしょうがない。
「ご注文できます」もひっかかる。
「注文できます」か「ご注文になれます」だろ。

ヒステリックに自分の正義を振りかざす人も嫌いだな。

減ったといいながらさがせば結構出てくるのかもしれない。




2013/10/07 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* ペプシ

こんにちは。福島在住和さんです。
ナチスのポスターをみて、思い出した。
URLへどうぞ~!
ちなみに、わたしは納豆好きです。
2013/10/08 [URL #fkxczLn. [編集] 

* Re: No title

fumie さん、

刻一刻と変わっていくとはこれはまた忙しい。
それだけ全てのものに関心を持っているということでしょうけど
これは羨ましいことです。
2013/10/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: No title

ムーさん、

好き嫌いがはっきりしている人というのは
きっと気性が激しいのでしょうね。
私の周りにもそんな人がいてすべてに白黒を付けないと我慢できないらしい。
それ自体私はまったく気にならなくて、むしろ見ていて気持が良いのですが
一つだけ困るのは時々相手に同調を求められるのですね。
たとえば
「わあ! きれい!」 
という代わりに
「ねえ、これきれいだと思わない?」

これは困る。
他人の同調を強要するのは私からみると一種のハラスメントだと思うのです。


それから言葉に関して・・・
日本語特有の尊敬語、謙譲語は私の苦手な分野で
長い間日本を離れて暮らしたせいもあって、戸惑うことが多いのです。
それでも若い世代の日本人と話をしていて何となく引っかかるものがあるので
あとでよく考えると、ムーさんの書かれたような理由であることが多かったです。
2013/10/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: ペプシ

和さん、こんにちは。

アメリカ的グローバリズムの真っ只中で暮らしている私ですが
だからこそ共和党の脅威を日々感じていて
現大統領が当選した時の喜びはひとしおでした。
そうでなかったら私はアメリカにおさらばすることを考えていました。

マイケル・モーアなど一連のアーチストによる運動は
アメリカの良心だと思っています。
2013/10/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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