過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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一夜だけの別世界ヘ行く

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ビクトリア・シアター
Dayton, Ohio USA


思いがけなく友人夫妻からビクトリア・シアターの切符が2枚回ってきた。
DCDC の愛称で呼ばれる Dayton Contemporary Dance Company の公演だった。最後にこのグループのダンスを見たのはもう何年前だったろう? 友人夫妻のような年間会員でもなければ、なかなか手に入りにくい切符だった。

だいたい僕の住むこのデイトンという町は都市部の人口が70万人(アメリカでは59番目)の典型的な地方の中都市で、広大なアメリカではその名を言っても知らない人が多いに違いない。だが僕に言わせれば同じ中都市の中でもスポーツや文化のレベルではかなり上位に位置するのではないかと思う。スポーツではバスケットボール、ベースボール、アイスホッケーのプロのチームを持っていてどれもマイナーリーグとはいえ地元の市民には大いに親しまれているし、芸術面ではデイトン・オペラやデイトン・フィルハーモニー、デイトン・バレーなどもちゃんとある。ただ、オペラもシンフォニーもバレー団もその団員は給料をもらう事はなくそれぞれ別途に自活しながら活動を続けているのは、これは他の中都市のグループと同じようだ。

その中でこのDCDC は別だった。
実を言うと僕がこの町へ越してきた当時に、このDCDCという黒人を主体としたモダンダンスのグループの存在は知っていたけれどあまり注意を払わなかったのは、ボストンというアメリカでも有数の、いや世界的に有名な芸術グループを幾つも持つ大都市からやって来た僕には、これらの地方都市の小グループを馬鹿にするような傲慢さが無かったと言えば嘘になる。
それがある時、仕事でニューヨークへ出張してタイムズスクェアのホテルに滞在したことがあった。その時ブロードウェイの劇場でDCDCが長期公演をやっているのを知って、僕はあっと思ってしまった。そうか、DCDC は地方都市の小さなダンスグループではなかったんだ、とひょんなことで眼を開かさられた。

DCDC は現在ではDCDC2 と呼ばれる二軍というかジュニアグループが別個に経営されていて、2つのグループがそれぞれアメリカ中を回っているだけではなく、2年前にはダンスグループとしては世界で始めて中国のツアーを達成したりしている。そして時たまホームグラウンドのデイトンに帰ってくるDCDC の公演はその数か月前にあっという間に切符が売り切れてしまうというわけだ。




DCDC







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コメント:

*

ダンスと体操競技の違いは音楽のある無しなのかと思うほど、
肉体の美しさや強靭さに似たものを感じました。

今月オーケストラと日舞のコラボレーションを見に行きます。
二回目なのですが前回の音楽はボレロ。
羽織袴の男たちの群舞は切れも迫力も凄いものでした。
体をさらす、さらさない。
その違いはありますが、
踊る人たちはストイックです。




2014/12/06 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: No title

ムーさん、

DCDCを見てて感じたのは群舞などでダンサー同士のシンクロナイゼーションが
クラシックバレエやフィギャースケート、体操などに比べてキッチリと完璧ではない、ということ。
それは練習不足とか演出の杜撰さというよりも、
感情の自由な表現を重視するモダンダンスの特徴なのかなあ、ということでした。
ジャズのインプロビゼーションという言葉を思い出していました。

オーケストラと日舞のコラボレーションはすごく興味があります。
ボレロに合わせて踊る袴姿の男たちの舞台は
私には容易に想像できます。

それで思い出したのは昔バークリー音楽院にいた頃
同じアパートに住んでいた日本人ピアニストの奥さんが長唄の家元のお嬢さんで
私は彼女に三味線を習っていました。
ある時、学校のジャズオーケストラと三味線のためのコンチェルトのようなものを私が書いて
コンサートで彼女に演奏してもらったことがあります。
曲そのものは残念ながら成功ではなかったと私は思っているのですが
和服を着て三味線を演奏する彼女には一種の壮絶さのようなものが感じられて
聴衆をすっかり魅了したようです。
2014/12/06 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* かっこいいですね

生演奏でこれは踊ってるんですか?ヨーロッパでは見れないのかなぁ。冬はやはり舞台の季節ですよね。私も来週バレエみにいくんです。
2014/12/07 [inei-reisanURL #pNQOf01M [編集] 

* Re: かっこいいですね

inei-reisan さん、

いやこれは生演奏ではないと思います。
私が見た舞台も生演奏ではなかったです。
モダンダンスは19世紀後半から20世紀にかけてドイツとアメリカの両地で発展したものだから
ミュンヘンあたりには優秀なグループがきっと存在するでしょう。
DCDCはアジアや南米ではツアーをしてるけどヨーロッパに行ったことはないようですね。

inei-reisan さんにバレエはいつまでも続けてほしいなあ。


2014/12/07 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

子供の頃…3歳から高校に入学するまで日舞を習っていました。
部活や何かでやめてしまいましたが、異国の地でいいオバサンになった今、また踊りたいと思うこと多々。
踊りは心の表現。DCDCも機会があれば、見てみたい!
2014/12/08 [わに] URL #- 

*

わにさん、

3歳から高校までならもうすかっり身についていただろうに残念ですね。

異国の地に来て改めて自国の文化を見直すというか再認識するというのは
よくあるようです。
私自身だって、若い頃は全く興味のなかった邦楽を発見して三味線を習うようになったり
あれほど馬鹿にしていた演歌や歌謡曲が、身に沁みるようになったりしました。


2014/12/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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