過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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生き延びるものたち

T140106-07-blog.jpg

キッチンのドアから


アメリカの中西部はこのところ厳しい寒波に襲われている。
今日も朝起きた時の外の気温が -25℃ でラジオのニュースでは体感温度は -60℃ だと報じていた。ゴミを出す日だったので一歩外に出たとたん、ごめんなさいと言ってそのまま中に帰ってきた。手袋の大嫌いな僕が手袋なしで外に出れない、それほどの寒さだった。
暖かいリビングルームでは、テレビで共和党のバカ政治家たちが 「それ見たことか、グローバル温暖化なんて嘘っぱちもいいところだ」 なんてオバマ大統領を嘲笑しているのを見て、目先しか見ていない浅薄な人間に腹がたった。

そんなことより僕が心配したのは、この冷酷な寒さの中でホームレスの人々はどうしているのだろうか、いや人間だけではなくて、動物や鳥達はどうやって生き延びているのだろうか、ということだった。 そう思いながら仕事部屋へ入って灯りをつけると、驚いたのは机のそばの窓ガラスの外、僕の眼から20センチくらいのところの雪の積もった桟(さん)に、体をボールのように膨らませた小鳥たちがぎっしりと並んでいた。そうか、窓のすぐ内側の天井に暖房の温風が吹き出るレジスターがあるから、それで窓のガラスが暖かいのだろう、とわかった。これは写真に撮らなくちゃ、とカメラを構えてシェードをほんの少し上げたら、その気配に驚いて小鳥たちはいっせいに飛び立ってしまった。
ごめんごめん、

そこでいつもは庭のバードフィーダーに入れてやる小鳥の餌を、窓の外の桟にばらまいてやったけど、中で動く人の気配を察してか、小鳥たちは戻ってこなかった。
許せよ。俺だって生き延びるために机に向かわなくちゃいけないんだからな、と謝りながらPCのスイッチを入れた。


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コメント:

*

ニュースで見ました。
どうしていらっしゃるだろうと思っていました。
-25も-60も想像を絶します。
その後小鳥たちはきっと戻ってきましたね。
暖かいところを発見してよかった。
子供のころマッチ売りの少女を読んで、
寝床でぬくぬくしてる自分は何て幸せなんだろうと思ったものです。
それからです冬に幸福感をたくさん感じるようになったのは。
2014/01/08 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: No title

ムーさん、

ところが小鳥たちは帰ってきませんでした。
それどころが毎朝来る庭のバードフィーダーにもどこにも姿を見せません。
どこかに避難してるのでしょうか?
ただ、
今朝はきのうよりずっと気温が上がって-11℃となり
今日の最高気温は-2℃だと言っています。
何よりも今日は風が無いのが助かる。

冬の好きなムーさんと違って寒がりの私は
この寒さの中でまるで冬眠状態です。
2014/01/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

最高気温がマイナスでは大変ですね。薔薇が咲いたのでお知らせです・・・・・部屋に取り込んでおいた薔薇、蕾がようやく開いて来ました。といっても、たった一輪であります。
2014/01/09 [いらくさURL #EvmDRqhQ [編集] 

* Re: No title

いらくささん、

つつましやかな色をした清楚な薔薇ですね。
咲いてしまえがいつか散るのを待つだけ
いつまでもこのままでいればいいものを.....
2014/01/09 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* 大寒波が到来したそうで、難儀ですね

September30様:謹賀新年

 ネット上で検索しますと、AFP通信が、米国中西部の大寒波襲撃の連続写真を掲示していました。凄い!物凄い状況ですね。

http://www.afpbb.com/articles/-/3006076?pid=12889795

 当地は寒いと云っても、最低気温が精々、摂氏零度前後。降雪は無し。布団の中で毎朝ぬくぬくと朝寝を楽しんでおります。

 そちらは暖房費用がかかるでしょう?余計な出費ですよねぇ?白人貧困層が増加した英国では、「燃料費を調達出来ないため、この冬を乗り切れない低所得層が陥った危機的状況の特集」をネットで読みました。

 で寒い冬は、9月氏もネット遊覧で快適な冬籠りを堪能されているものと推察します。昨年末の記事「宴のあと」にコメントを投稿しておきます。お時間ありましたら、訪問なさってみて下さい。
 今年も健筆に快写、期待しております。
2014/01/09 [Yozakura] URL #Y2lB8pKc [編集] 

* Re: 大寒波が到来したそうで、難儀ですね

Yozakura さん、

新年おめでとうございます。

この数日気温が少しずつ上がってきています。
今日などようやく-5°Cまで上がりました。
幹線道路はもう車は普通に走れますが、横道に入ると路面がツルツルに凍っているので
我が家の2台の車のように四駆車でなければ運転が難しいようです。

今年もよろしくお願いします。
2014/01/10 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* はは

鳩の話にふと笑ってしまいました。たしかに寒さの中動物たちはどうやって耐えているのでしょうね。マイナス20以下は鼻がいたくなりませんか?ドイツで去年そのくらいに下がって鼻の中が凍った記憶があります。笑
2014/01/10 [inei-reisan] URL #pNQOf01M [編集] 

* Re: はは

inei-reisan さん、

鳩じゃないんですよ。(笑)
もっとずっと小さくて雀ほどの大きさのGrackleという、これは日本で言うムクドリの一種で
茶褐色の体に黄色いくちばしを持った小鳥です。

鼻は痛くならなかったけど、鼻水が凍りました。
それをパリパリとはがすと無精髭がいっしょに抜けてそれが痛いんです。
2014/01/10 [September30] URL #- 

* 同じオハイオで、同じ日の朝、「ごめんなさい」と言うことが許されず出勤に向かったサラリーマン

Septemberさん、

寒中お見舞い申し上げます。厳しい寒さが続いておりますが、、、などとコメントしようかと思っているうちに、週末になって嘘のように気温があがり、雨のせいもあり、路上の氷もすっかり消えてしまいました。

「ゴミを出す日だったので一歩外に出たとたん、ごめんなさいと言ってそのまま中に帰ってきた」?このファッ、、、失礼。同じ日の朝、僕はどうだったかと言いますと、

六時半、ペンギン歩きをして、路上駐車しているスバル号までようやくたどり着き、ドアロックを解除したまではよかったのですが、ルーフに張り付いていた氷がその前日に解けかけ、隙間に流れ込み、ドアが四つともがちがちに凍っていました。リムに当たる部分をこぶしで叩いて回るところからはじめ、体当たり、エルボースマッシュ、16文(実際は10)キック、ラリアット、ジャンピングヒップアタック、知っている限りのプロレスの技を駆使しても全くびくともしません。吹きさらしのところにいるので、体温は奪われていき、ほっぺたはきりきり痛み、inei-reisan さんも上で書かれているよう、鼻の中が凍ってしまうので呼吸さえも困難になってきました。

こういう場合、お湯をドアにかけるというのは、最終的に氷を厚くするので最悪の選択肢とききますが、焦ってその手段を使ってしまう人の気持ちも分かります。家に戻って三匹いる猫のうち一番大きいのを捕まえて、ドアに押し付けてその体温であったためようかなどの動物愛護協会から訴えられそうな悪魔的手段も頭に浮かびます。

悪戦苦闘開始から30分、ふとワゴン(最後部)の部分はどうかなと思って、引き手に触れるとほんの少しミシミシという手ごたえがありました。ゴム部品が少ないので、少々荒く叩いもいいかなとドンドン、ドカドカやっているとついにメリ、メリと開いたのです。厚着とブーツのせいで毛虫のようにもぞもぞとなんとか運転席にたどり着き、祈りながらイグニッションをまわすと、キュ、キューッ、グ、グ、グ、グ、グググググググ、ググー、、、ゴッ、ゴワーン(あっ、いやーん、こ、こ、こ、こんな日は寝かしておいてえ、走りたくないわよ、、、もうっ、仕方ないわね)とスバル号のエンジンは駄々をこねながらも目覚めてくれました。

15歳、30万キロ走った老体のスバルと、そろそろガタついてきた自分。遅刻覚悟の上で暖機運転を続けていると、村上春樹の「ダンスダンスダンス」の一シーンを思い出しました。

「これいい車ね」と少しあとでユキは言った。「なんて言うの?」
「スバル」と僕は言った。「中古の古い型のスバル。わざわざ口に出して褒めてくれる人は世間にあまりいないけど」
「よくわかんないけど,乗っていて何となく親密な感じがする」
「たぶんそれはこの車が僕に愛されているからだと思う」

Septemberさんにも、きっとスバルとの思い出ありますよね。
2014/01/11 [November 17] URL #WV4V227M [編集] 

* Re: 同じオハイオで、同じ日の朝、「ごめんなさい」と言うことが許されず出勤に向かったサラリーマン

November さん、

どうやらオハイオは寒さを抜けたようですね。
もうすぐわれわれにもあの若さを謳歌できる春が来るのですね。
そうしたら今度はポーツマスの壁画を見にゆきましょう。

スバルの話は前にしたかもしれないけど
7年ほど前にフランスに2週間行った時
そのあいだスバルを息子に使わせてやっていたら
オランジという南仏の町で古代ローマ人が建てた巨大な劇場の遺跡を見ていた時にアメリカから電話があって
スバルを石の塀にぶつけて破損させてしまった、と息子が言ってきたのです。
やれやれ、どのくらい修理費がかかるのやら、と思いながら旅行を終えてアメリカに帰ってみたら
破損というのはトータル(廃車処分)ということで、とっくに処分されていて
とうとう私はスバルの死に目に会えなかったのです。

しかもその月は数年払い続けた車のローンがやっと終わりになった月だったのですよ。

子供なんて持つものじゃありません。
November さんはラッキーです。(笑)
2014/01/12 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re:Re: 同じオハイオで、同じ日の朝、「ごめんなさい」と言うことが許されず出勤に向かったサラリーマンのその後

Septemberさん、

まだ一月中旬、「若さを謳歌できる春」を迎えるまであと何回か寒波がオハヨー州に来るのでしょうが、先週みたいに殺傷力が強すぎるのは勘弁してほしいです。

前のメールが例によって長くなってしまい、その後に起こったことまで書けなかったのですが、フリーウエーに出る前に交差点で信号待ちをしていたら、凍った路面でタイヤのグリップを失った後続車にドンとぶつけられました。バンパー同士がぶつかっただけで、スバル号には外傷はなかったのですが、とっさに玉突きを防ごうとしてブレーキを踏ん張ったせいか、翌日、体のあちこちに筋肉痛がでました(大半はドアとの格闘のせいだったかもしれない)。

家に戻ると、キッチンのシンクから続くパイプが地下室で破裂しているのが分かり、修理されるまで当分の間は調理の準備と皿洗いはバスタブです。

September家のスバルの終焉のことは今日まで知りませんでした。リースが切れたかなんかでマズダのワゴンに買い換えたのかと思ってました。15年前、学生時代から乗っていた中古のシビックがトラブル続きになった際、次の車として第一候補にあがったのがスバル(当時のアメリカ市場では四輪駆動のみ)でして、当時僕のヒーローだったSeptemberさんがセカンドカーとして使っていたのに感化されたのかもしれません。

息子に車を貸したら廃車になったという経緯は、僕にも経験あります。Septemberさん家とは逆で、昔、福岡に住んでいた頃、父のゴルフを借りて町なかを走っていたら、他の車(やはりヨーロッパ車)にぶつけてしまったのです。車はこちらのも相手のも廃車になってしまうほどの衝撃でしたが、幸い乗っていた人には双方とお怪我なし。今思ってもぞっとしますが、フレーム構造のしっかりした車ってのは、車内にいる人間にとっては安全度が高いのを実感しました。その後の人生で福岡帰った際、なんかの事情で車が必要になることがあっても、父に車を借りることはありません(信頼度ゼロ)。

あまり観光客が振り向きもしないようなオハヨー州ですが、ポーツマスの壁画やらアーミッシュ村やらかわいい見所は結構ありますよね。春よ来い、早く来い♪
2014/01/12 [November 17] URL #WV4V227M [編集] 

* Re: Re:Re: 同じオハイオで、同じ日の朝、「ごめんなさい」と言うことが許されず出勤に向かったサラリーマンのその後

November さん、

あの日は波瀾万丈の1日だったわけですね。
読んでいて自分も会社に宮仕えをしていた日々を思い出しましたが、
あの日々を懐かしむという境地には今のところまだ達していません。(笑)
籍だけはまだ前の会社に残っているのです。

2014/01/14 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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