過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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墓地にて (1/2)

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Calvary Cemetery
Dayton, Ohio, USA


「墓地というものに特別な興味をお持ちのようですね」 と書いてくれた人がいた。
ブログに墓地の写真や記事を度々載せているのを見てそう思ったらしいが、実は僕にはそういう特別な興味というようなものがある訳ではない。 我が家から車で10分の距離にあるこの広大な墓地へは、犬の散歩で3日に1度は行っている。 その度に無意識にカメラを掴んで出かける、というのが理由になっているだけだ。 公園と違って中まで車を乗り入れるのを許されているのも便利だった。 ここは祝祭日でもない限りふだんはほとんど訪れる人もなく、所々で芝刈りや剪伐(せんばつ)をする作業者を見るだけだった。




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夥しい数の墓石を見ながら、そこに彫られた死者の名前、生年、没年を読むのが習慣になってしまった。
今までのところ、このジョン・コステロさんが103歳で亡くなって最年長の記録を持つが、もっと長生きした人がこの広大な墓地のどこかで眠っているかもしれない。




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小さな2つの墓石は子供のものだった。
1907年にチャールズという名の男の子が5歳で死んでしまったのは何の病気だったのか? それとも事故かも知れない。
そしてその同じ年に母親はドロシーちゃんを出産している。 そしてその子は年を越えること無く数ヶ月で亡くなっている。 その年のマクブライド夫人の悲嘆と心痛を想像するのは難しいことではない。
ドロシーは兄のチャールズが亡くなる前にすでに生まれていたのか、それともマクブライド夫人は大きなお腹をかかえてチャールズをここに埋葬したのか、ひょっとしたら、生まれたばかりのドロシーは兄より先に他界したのかもしれない、とさまざまなシナリオが頭に浮かぶ。

2つの墓石の周りには両親の墓も一族の墓も何もなかった。




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哀れな家族はここにも居た。
相次いで生まれた二人の姉妹、ヴェロニカとクララは相次いで死んでいる・・・




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マート家のご主人ジェームズさんは55歳の若さで亡くなった。 もう30年も前のことである。 奥さんのシャーリーさんはご主人より2つ歳下で、84歳の現在でもまだ健在のようだ。 今では自分の息子や娘が亡くなった夫の年代になってしまった。 彼女の中で、55歳の夫と子供たちが重なっているに違いなかった。 彼女はいつか自分の墓石に没年を刻んで、長いあいだ寂しかっただろう夫の傍へ行くのを楽しみにしているのだろうか?


(続く)


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