過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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September30

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マグショット 2 - ボー

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名前 ボー
生年 1951
職業 イラストレーター
撮影者との関係 妻
撮影年月日 2015年2月15日



結婚25周年を銀婚式、50周年を金婚式と呼ぶのは知っているけど、35周年は何と呼ぶのだろう?
つい先日の2月4日が僕らにとっては35周年だった。二人ともその事を完全に忘れていて数日過ぎてから思い出した。思い出したのは僕の方である。こんなことは奥さんのほうが覚えているのが普通らしいが、僕の奥さんはいろんな点で普通の人ではない。もともと僕自身あまり普通ではない人間だったのに、女房がそれに輪をかけて普通でないとなると、僕はいやでも普通に成らざるをえない。そうでなければこの複雑な人間社会で共存していくことができないからである。おかげで僕は今では普通以上に普通の人間となってしまった。結婚の当初にいっそのこと自分が彼女以上に普通でなくなってしまえば良かった、と思うことがある。そうすれば彼女はもっとずっと普通の人になっていたかもしれない。

時間の観念がゼロという点では彼女は誰にも負けない。それに関するエピソードはどんどんと片っ端から忘れていかなければ困るほど多数にあって、人とのアポイントメントを忘れたり、たとえ忘れなくても日にちや時間を間違えたりはしょっちゅうなのだ。なにしろ僕との初めてのデートに1時間遅れて来た人だから。

遅れてきた女


彼女は若い頃から腕時計というものを持たない人だった。
いや持ったことはあるのだけれど使ったことがない、というべきだろう。それである年の彼女の誕生日に夫の僕がロンジンの腕時計をプレゼントしたことがある。それで少しは時間のことを気にかけてくれるだろうという切ない望みからだった。ところがその腕時計は同じ年のヨーロッパ旅行で、マルセーユ空港の洗面所に置いてきてしまった。それ以後、彼女は今だに腕時計というものを所有したことがない。

アメリカ人の彼女に 「能天気」 という日本語が当てはまるのかもしれない。この35年のあいだにさまざまの逸話が数知れずあってそのほとんどは笑って済ませられる類のものだったのは幸いだ。それにしても不思議に思うのは、彼女は子供の育児に関する限りその類のエピソードがまったく無いということ。女性という不思議な生き物はどんな性格の持ち主でも、いかに普通ではない人でも、自分の子供に関する限り完璧な母親になれるのに違いない。

亭主失格、父親失格、人間失格


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コメント:

* 素敵な写真だ

こんなしっかり意志が強そうな顔をしてるんですね。そろそろ時間にルーズな数も5000を超えたのでしょうか?
2015/02/21 [inei-reisanURL #pNQOf01M [編集] 

* Re: 素敵な写真だ

inei-reisan さん、

そうそう、今朝方は職人が屋根の樋を掃除に来ることをすっかり忘れていたから
それで4754回になります。

良く言えば意志が強い、悪く言えば頑固
これは母方のドイツ人の血をしっかりと受け継いていますね。
2015/02/22 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

こんにちは。彼女は年をとればとるほど美しくなるのではないでしょうか。そんな女性になりたいと私は願うのですが、簡単なことではないようですね。多分時間を気にしない、それが秘訣なのかもしれませんよ。ところで私は相棒から、変わった女だと言われるのですが、何がどう変わっているのか、自分自身には分からない。女とはそういうものなのかもしれません。
2015/02/22 [yspringmind] URL #- 

* Re: No title

yspringmind さん、

そういえば、『遅れてきた女』 のコメントにyspringmindさんは書いてましたね。
ご主人が私の妻とよく似ている、と。

ところがそのご主人がyspringmindさんを変わった女というのは、どういうことなんだろう?
ボローニャのあのカフェでお会いした時のあなたは、とても精神力の強い女(ひと)だという印象を受け、
すごく優しい中に、なまじっかな男をたじたじとさせるところのある人だと感じました。
なまじっかでなかったご主人はそれを「変わった女」と表現されたのではないでしょうか。

いや、まるきり見当違いの言だったらごめんなさい。
2015/02/22 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

時間を超越してる人?
一見すると時間厳守な人、に見えます。
やはり印象というのは充てにならないものかもしれない。
だって能天気には全然見えないです。
ところが「極楽とんぼなんだよ」ってところが魅力だったんですか?
意外性にはひかれるものですよね。


2015/02/22 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: No title

ムーさん、

時間や金やいろんなことを超越して
自分の世界と外界の間に頑丈な垣根を築いているひと。
まあ一口に言えば典型的なアーチストの性格といえるかもしれない。

そんな女房のどこに惹かれたか、というより
私は助けてもらったんだと思っています。
だから、いまだに彼女には頭が上がらない。





2015/02/22 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

どなたかが答えているかなと思いましたが、35周年は「ひすい・さんご婚」と呼ぶそうです。そんなことはネットで調べれば1秒でわかるので、答えを期待したものではないでしょうけど、長く続けるということ自体がたいしたものだと思います。

35周年、いうのは間単ですが想像を絶する長さのようにも感じます。特にお互いにわかってくれば来るほど難しい面もあるんじゃないかなんて考えてしまいます。それにしても、つくづく女って生き物は理解不能だと、相棒を見て思います。
2015/02/26 [川越URL #uvrEXygI [編集] 

* Re: No title

川越さん、

そう言われてネットを覗いてみたらやはり細かく名が付いていました。
なにしろ自分たちで忘れるくらいだから
いまさら深い感慨のようなものはまったくありません。
面白いのは結婚90年というのが最後に出ていて「石」に帰るそうですよ。
でも石婚式を祝うカップルなんてこの世に存在するのかなあ。
10歳で結婚したとして二人が100歳にならなければならない。
7歳で嫁入りなんて武家時代にはあったようだけど...
2015/02/26 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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