過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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デジャヴュ、あるいはいつか見た風景 (3/4)


中書き


「前書き」 や 「後書き」 はあっても 「中書き」 は聞いたことがない。
試しに新明解を見てもやっぱりそんな言葉は無いし、 インターネットで検索をしても何も出てこない。 ひょっとしたら僕は、「中書き」 なるものを実行する最初の日本人、いや世界最初の人間かもしれない。

映画でも芝居でもコンサートでも長いものになると、必ず休憩があるように、展覧会をぶらぶら歩く人達にも休憩が必要だろう。 ムソルグスキーの組曲 『展覧会の絵』 だって、楽曲のあいだに 「プロムナード」 (そぞろ歩き) と呼ばれる同一テーマによる短いバリエーションがちゃんと挟まれている。 僕の展覧会もここらでちょっとだけ休んでもらうことにしよう。 そのための 「中書き」 というわけである。

今回のタイトル 「デジャヴュ」 (既視感) をウィキペディアを見ると、次のような記載があった。

既視感は、実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じることである。
フランス語 déjà-vu より 「デジャブ」 とも呼ばれる。
既視感と逆に、見慣れたはずのものが未知のものに感じられることを 「未視感」 という。
フランス語 jamais vu より 「ジャメブ」 とも呼ばれる。

前半の2行は問題無いとして、後半の2行には思わず笑ってしまった。
未視感という耳慣れない言葉が出てきたが、「見慣れたはずのものが未知のものに感じられる」 という経験はよくある。 なるほど、と思いながら笑ってしまったのは、「ジャメブ」 を知らなかった僕には、なんだか、デジャブ、ジャメブ、と語呂合わせを楽しんでいるような雰囲気で、自分の無知を棚に上げてちょっと愉快になったからだった。 そして思った。
僕みたいに日常生活の細かなところで常にデジャブやジャメブを感じていて、その両者が (酔っ払った頭に) もう混沌として区別もつかなくなっている状態は、何というのだろう?
ダイジョウブとでも呼ぶのだろうか?

閑話休題
それでは次の室へどうぞ。










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Dayton, Ohio 2011








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Le Crestet, France 2006








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23
Orange, France 2005








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米子市 2008








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25
Oakwood, Ohio 2009








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Paris 2005








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27
South Carolina 2009








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京都 2011








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Mexico 2006








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30
Paris 2001








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米子市 2002










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コメント:

*

おもしろい話しでつい顔がほころびます。
ところで各写真の青や赤、それぞれ印象的な色ですが、日本の写真はやはり海外の色と違うような。もっともキャプションの文字が違ったら、そんな印象にも変化がないとはいえませんが。
2015/07/20 [川越URL #uvrEXygI [編集] 

* Re: タイトルなし

川越さん、

日本の写真は色が違うとは
自分では意識していないことですが、あり得ることかもしれませんね。
もっと日本で時を過ごしてじっくりと写真を撮るのが、いまの私の夢です。

「日本の色」 といえば、川越さんの写真にこそいつもそれを感じるのですが...
2015/07/20 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

>September30さま
ほんとですか!思いがけない事を言われて、つい自分のブログを遡ってしまいました。全然意識したことがなかったけど、そういう色が心地よいような生活をしてきたのか、あるいは無意識のうちに夢見ていたのかなぁと感じます。う〜ん、しかしブログのメモ代わりに写した写真はともかく、そういわれてみるとそんなふうに感じます。でもそういわれてみると、なんだか嬉しいものですね。ありがとうございます。
2015/07/21 [川越URL #uvrEXygI [編集] 

* Re: タイトルなし

川越さん、

ほんとですよ。(笑)
何かを表現しようなどと思わないで無心に撮る写真に、自然にそういう色が出ると私は思っています。
あちこちのブログを見ていても、うまく見せようと気負った写真が多い中で
そういう、地味だけど味のある写真が心に残ります。
2015/07/21 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

川越さんがおっしゃるのを見て、
やはりそうなんだと思いました。
よその国をほとんど知らない私の錯覚かと思っていたんです。
空気に湿度が感じられて柔らかいのです。
それはどの写真にも感じるのです。
2015/07/21 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* ご無沙汰しています

思うことをコメントに残そうとすると
たいてい、あーっ先を越されちゃった、というのが最近多くて

例えば
デジャヴュ、あるいはいつか見た風景(2/4)では[たま]さんの
だんだんと絵画に近づいていっている

人のいない風景(4/4)」では[micio]さんの
ストーリーがあってそれと、何故だか枠の外が気になる
写真の中に別の世界が広がっていて
ちょっとまばたきをしている間になにかがコソッと動いたりしている

人のいない風景(1/4)では[ムー]さんの
モノクロは音を消す
等々

ただ、音を消すというのではなく
私には音のない世界で雄弁に語りかけてくるものを感じます
それは「何故だか枠の外が気になる」と同義かとも思いますが、
何があったのか、
これからどうなるのかを知りたくなるのです
特に人のいないモノクロの写真にですよ

家のWiFi が不具合であと1週間ほどの辛抱
というわけで今職場のパソコンで書いています
家や外ではiPad で見ていますが
iPadはカラーがとても鮮やかでモノクロは陰影が深いですね
モニターが小さいからかな?


2015/07/21 [のほほん] URL #60nqeuCY [編集] 

*

日本でジャメヴを味わう瞬間が最高に好きです。
でもそれは外国を十分に味わってこそのことなのかもしれないですね。

色だけではなく、匂いにもそれを感じます。
同じ香水なのに、日本と外国では匂い方が全然違うのも不思議で。とか。

不思議といえば、プロヴァンスでラベンダーの匂いを嗅いだときに、”これ、知ってる!!”という懐かしさ?のようなものがこみ上げてきて、、、
なんなんでしょうね?五感て。
2015/07/21 [micio] URL #qD./IbSQ [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、

日本では「空気に湿度が感じられて柔らかい」 は的確な表現です。
鮮やかな色でさえどことなくくすんでいて、外国みたいに叫ぶことがないし
どの風景にも紗のフィルターがかかっているような。
陰影礼賛の世界?

ああ、日本に住みたい。
2015/07/21 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: ご無沙汰しています

のほほんさん、お久しぶり!

そんなにいろいろな事を感じたのなら
ほかの人に先を越されたなんて思わないで気軽に書いてくれればよかった。
作品を褒められるのはもちろん嫌いじゃないけど
それよりも、自分の撮ったものが人にどんな反応を与えるのかを知ることで
はああ、なるほど… と納得がいったり、予期しなかったことに驚いたり
ちょうど自分の子供のことをほかの人達から聞かされるのと似たような経験をするのです。

私の中に幾つかの側面があるとすれば、
人のいないモノクロ写真は、たぶん一番大きな引き出しの中にしまいこんであるのかもしれない
そう思います。

あ、それから
iPad の画像がすばらしい、ということ。
そうそう
私も、自分の写真を iPad で初めて娘に見せられた時にびっくりしたのです。
あれはたぶん、画面が小さいからというよりも、モニターの解像度の問題だと思いますよ。
それでさっそく自分も買ってしまいました。
2015/07/21 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: タイトルなし

micio さん、

そうそう、ジャメヴュを感じるのは視覚だけじゃないのは確かです。
中でも嗅覚は五感の中ではもっとも強力に意識下に残る、という話をどこかで読んだ覚えがあります。
もちろん、香水やラベンダーのような良い匂いだけどは限らないけどね。(笑)
ボストン時代に働いたレストランのキッチンで、下水が壊れてすべてが逆戻りした時の
あの強烈な臭いは今でも生々しく思い出せます。


私に言わせれば、五感の中で一番記憶に残らないのは味覚じゃないかしらん。
美味しいものを食べた、という事実は忘れないけど、その時の美味しさまでは思い出せない。
あと、指先で感じる触覚は…
これはきわどい所へ話が行きそうなのでご想像にお任せします。
2015/07/21 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

指先の感触の記憶は(笑)
私の場合一番先に消え失せます。
殆ど何も思い出せない。
古い記憶がよみがえるのは匂い。
すれ違った人の香水の匂いからそれを付けていた頃の自分を。
そばに寄った男の人の服の匂いから昔の人を。
雨の匂いも春の匂いも夜の匂いも、
あの日と同じ。と思います。
2015/07/22 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* 水はにおいを運ぶ

乾燥しきったボルダーから日本に帰ってきて、あらゆるものの匂いが強烈に鼻腔に流れ込んでくるのには参りました。
ボルダーでも日本から持参したフリーズドライの味噌汁を飲んだり、緑茶を煎れたりしましたが、口元にもっていったときに期待しているにおいが殆ど感じられず「??」となってしまったのですが、むべなるかな。空気中にたちのぼる匂いの分子は水蒸気(湯気)の水の分子と結合して、たくさん鼻腔にとりこむことができるんですね。雨の日には河口の臭いが川を遡るし、地面が常に水浸しの魚河岸では生臭さを更に強く感じます。犬も雨にぬれると途端にくさくなりますもんね(笑)

日本の色というのは確かに存在します。色の認識には個人差はもちろん民族による差もあって、日本製の電子基板は緑色ですが、中国や東欧のはショッキングピンクだったりします。真っ青な基板も存在します。いずれも作業をする民族にとって目に優しい色になっているのだそうですよ。また、クレヨンや子供服の色には御国柄がよくでるように感じています。Septemberさんの写真は私のiMacでは強烈な色と深い陰影とのコントラストが素晴らしく映えます。
2015/07/22 [nico] URL #KqigePfw [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、

人とすれ違った時の香の匂いの印象は
生臭坊主の吉田兼好も 「追風用意」 といってたしか 『徒然草』 で言及していましたね。
匂いの記憶で私にとって一番古いのは中学一年の時までさかのぼります。
二級上にいたお姉さんに遠くから憧れていたのですが
ある時、学校の混んだ廊下で彼女とぶつかりそうになり
頬と頬がほとんど触れるほどの近さですれ違いました。
その時の匂い―上品な石鹸の匂いに何かが混じったうっすらとした匂いを忘れません。
その何かとは、後で思うと
あれは早熟な少年が敏感に感じ取った女の匂いそのものに、ちがいありません。
2015/07/22 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: 水はにおいを運ぶ

nico さん、

私の住む地域の水はガチガチの硬水なので、飲んでも不味いだけではなく
lime(石灰)がすぐに蓄積するので、水道のフィルターや日本製の湯沸し器やディッシュウォッシャーや
冬のあいだ部屋に置く加湿器の手入が大変です。 (コロラドではどうなのだろう?)
だからここでは水はにおいを運びません。
犬は雨にぬれてもくさくないのです。(笑)

日本の色...
いつかどっぷりと浸って写真で探求してみたいです。
2015/07/22 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* 指先

あまり想像をたくましくされても困るけど
映画で指先を感じる(あくまでも一般論)のは
「愛人/ラマン」「ダメージ」の2本を挙げます
ダメージは
英題 Damage、 仏題 Fatale、 独語 Verhängni
題名だけ見るといったいこれはと思うことが多いのに
どれもぴったりよくできた題名と思います
ジュリエット・ビノシュ ジェレミー・アイアンズが出演
指だけでなく、目での演技力が素晴らしいです
目で会話をしているという

話はそれて最近 ジュリエット・ビノシュの Camille Claudel 1915 を見ましたが
以前の挑戦的な表情に比べ、内容のせいもあるのでしょうが、
しょっちゅう浮かべる切ない、そして自尊心だけが残ったほほえみに美しいと思いました 

偶然というか、「愛人/ラマン」も「ダメージ」も誰も気づかないのに、母親が最初に気が付くのですね
母親恐るべしです

話が外れっぱなしでした

2015/07/24 [のほほん] URL #60nqeuCY [編集] 

* Re: 指先

のほほんさん、

マルグリット・デュラス原作で自伝的な 『愛人/ラマン』 はずっと昔に見ましたが
内容が記憶にまったく残っていないのは、たぶんそれほど強い印象を受けなかったのでしょうね。
もちろん、映画でも本でも最初はそれほどと思わなかった作品を、年を経てから見直すと
まったく違うものを感じるということはよくあることです。

『ダメージ』 のほうは、見逃してしまったようです。
プロットを読むとなかなかおもしろそう。
これはぜひ見たいですね。
ビノシェが複数の男たちの間でどんな演技をしているかとても興味があります。
それに、「女」 という得体のしれない生きものが私にも少し理解できるかもしれません。(笑)

この2本の映画、「指先」 とどんなつながりがあるのか、実際に見るまでの楽しみとしておきます。
2015/07/24 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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