過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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アメリカの女たち

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僕の住む町に 'Antique Village' と呼ばれる骨董品のモールがある。
「オハイオ州で最大の」 と宣伝の謳い文句にあるように、たしかにでかい。 フットボールのフィールドほど広い平屋建ての建物の中に、300以上のショップが整然と並んでいる。 どのブースにも店主の姿はなく、運営はビレッジが取り仕切っているようだ。 ここで売られるのは、金持ちの収集家が目を光らせるような高価なものはなくて、昔から人の生活に直接関わってきた日常品がほとんどだったが、一応すべて骨董品である。 といってもここはアメリカだから、ヨーロッパや日本の骨董屋のように100年とか200年とか経ったものがごろごろあるわけではなく、多くは1930年代から1980年代までのものだった。

あれこれ手に取ってみると驚くほど安く、誰にでも気軽に買えそうな値段が付けられている。
店主がいないので、巷(ちまた)の蚤の市のように掛けあいをして値段をさらに安くさせるという、あの楽しみはここにはないが、そのかわり多くのブースが期間を決めて安売りをしていた。 全品15%引き、20%引きというのが多かった。

僕が時々ここを訪れるのは、何か買う目的があって来るというよりも写真を撮りに来ることのほうが多い。 そう、店内はいっさい撮影自由なのだ。 といっても、つい何かを買わずにはいられないことも今まで何度かあった。

たとえばある時、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の複製画がちゃんとした額に入れられて25ドルで置かれていた。 この絵は数年前にパリの蚤の市で見つけて買った小さな複製が、我が家のリビングルームの壁にかかっている。 いくら払ったのかは全く覚えていないが、この時ビレッジで見たものはそれより二回りも大きく、うちにあるのよりもずっと質の高い複製だった。 マホガニーの額を裏返してみるとそこに、誰かから誰かへの贈りものとされた年代が1935年とあるのがうっすらと読めた。
迷うことなく買ってしまったのだけれど、さらに嬉しかったのは、たまたま安売りの週だったので20%引きになった。

ここにはアメリカの古き良き時代の匂いがぷんぷんと漂っていた。 しかもいつ来ても店内に流れているのは、ビートルズやローリング・ストーンズやママス&パパスなど、60年代の音楽だというのも嬉しい。
そんなノスタルジーの世界で骨董品の山の中をさまいながら、片隅にひっそりと隠れているアメリカの女たちを探し出す。
彼女たちの帽子や髪形や衣装や赤い唇に、木石と化した僕でさえつい心ときめいてしまうのを、誰が責められるだろう?


ところで上の写真だけど、彼女を見た時にまたまたデジャヴが起こった。 優しい笑顔や全体の雰囲気などが知っている人とぴったり重なる。 そして彼女は日本人だった。
今はどうしてるかなあ.....








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コメント:

*

このマネキンを見て思い出したことがあります。
それはカツラです。
デパートのマネキンがその頃流行りの盛大なウエーブを被っていました。
こういうの似合うかな?
あたりを見回してその金髪ウエーブを外し自分の頭に。
瞬間、後悔しました。
いくらなんでもこれは無いだろう!ほど似合わない。
誰も見てなかっただろうね・・・
大急ぎでマネキンの頭に戻しました。

この写真は骨董品のモールで撮ったもの、とあるように、
メイクやファッションだけじゃなく、表情に時代が現れてる。
健康的な笑顔の娘、内気な人、何よアンタ、みたいな顔(笑)
面白いです。
チープな感じがその頃の庶民の暮らしを伝えています。
2015/08/07 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、

日本へ帰ると、街で見かける若い子達が(男も女も)髪を思いきりいろんな色に染めているのを見ます。
そして壮年の男女は、黒く染めるんですよね。
でも金髪が似合う日本人なんているかなあ。
ムーさんは赤毛ならいいんじゃないか、という気がするんだけど。
赤毛のアン、じゃなくて、赤毛のムー。(笑)


マネキンの話が出たので
今日もちょっと街のショーウィンドウをのぞいてみたら
現代のマネキンは顔が無いんですね。
首でちょん切れてるのもあるし、頭がついていても顔の造作が一切無しのノッペラボ―だ。
売り物の着物に目が行かないで、私みたいに顔しか見ない人がいるからでしょうか。
たしかに、上の8の写真みたいなのは
顔が無いからどうしても彼女の胸へ目が行ってしまう。
ああ我ながらいやらしい。
2015/08/07 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

いっとき、日本のマネキンも妙にリアルに作られていたと感じた時期があります。マネキン業界の差別化対策だったのかな?そうなると自分もついついバストに目が行ってしまったりします。いや、これは顔がないからじゃなくて、ただリアルだからこそで、September30さんとは違うかも。(^^;
ところが最近は顔がない(付いていないものもある)のはもちろん、体のほうもうまく単純にされているようで、凹凸のあるハンガーみたいなマネキンばかりでつまりません。
2015/08/08 [川越URL #uvrEXygI [編集] 

* Re: タイトルなし

川越さん、

5の写真もマネキンだと思うんだけど
199ドルと値段が付いているだけあってこれはなかなか精巧にできているようで、いろんな恰好ができるんですね。
こんなマネキンならあれこれセクシーな洋服を着せ変えて、遊んでみたい。
きっと思った通りのポーズをとってくれますよ。(笑)



2015/08/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

もー、
September30さんも川越さんも何処見てるんですか(笑)
マネキンのバストがこんなに重要だとは思いもよらなかった。

時々服を着せかえるためにスッポンポンのマネキンを見ます。
あれはギョッとして、見てはいけないものを見ちゃった気分。

男性なら見ちゃった見ちゃった!とニンマリなんでしょ?どうせ(笑)
2015/08/08 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、

スッポンポンのマネキンなんてまったく何も感じませんよー。
(川越さんはどうなのかは知らないけど)
衣服を着ることで人形は女に変わるのです。
たとえ下着1枚でもね。
2015/08/08 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

>ムーさま
そうそう、September30さんのいうとおりです。
服を剥いでしまうとマネキンは、とたんに生気のない人形になってしまうんです。(^^)
2015/08/08 [川越URL #uvrEXygI [編集] 

*

5番、ちょっとモジリアニっぼいですね、溢れる色気は無く、なんだかお行儀良さそうなところが可愛いですけど。
こういう顔して、言うことなんでも聞いてくれたら、それはそれで色っぽいのかしら?殿方には。
この写真のカラー、好みです。
黄色とグレーの配色は、ダメです。
確実にやられてしまうんです。
2015/08/09 [たま] URL #6moyDOY6 [編集] 

* Re: タイトルなし

たまさん、

たまさんがクイズの解答の中で、私はアメリカに長くいるせいか色が鮮やか過ぎる
というようなことを書かれていて、考えさせられました。

若い頃はカラーでも渋い落ち着いた色調を好んで使っていた記憶があるのですが
いつの頃からか少し考えが変わったようです。
つまり、色に惹かれてカメラを向けたのなら、その色を自分なりに表現したいと思うようになりました。
赤に惹かれたなら赤を、青に惹かれたなら青を、という具合にです。

でもついやり過ぎてしまうことは確かにあって、今回のたまさんの批評で反省しています。
2015/08/09 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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