過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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September30

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日曜日のブランチ

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1

姪のルーシーの結婚式も終り、一夜明ければ日曜日だった。 (そういえばアメリカの結婚式は土曜日と決まっている。)
この日は義弟のマークの自宅で午前11時にブランチということになっていた。
少し遅れて到着すると、マークの家はもう客がいっぱいに詰まっていて、そのまま昨夜の披露宴の続きの観があった。 とはいえ、今朝ここに招かれたのは身近な家族や友人だけに限られていたようだ。






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2

まずはドリンクとなるのはいつものパーティと同じだ。
今朝はマークの嫁さんのローラが作ったという特製のブラディマリー。
昼間のパーティだから少量の酒が混じっているだけで、そのそばにデンと置いてあるアブソルートの大瓶から僕はウォッカを注ぎ足してうんと濃くする。






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3

新婚の二人は就職活動中のダスティンの仕事が決まるまでこの家に滞在ということになっている。 面接も幾つか終えて結果待ちという状態らしいが、その仕事次第で住む都市を決め、引っ越しをしてアパートを借り、それからルーシーの就職を考えるという段取りらしい。 それにしても彼の就職が決まるまでなぜ結婚式が待てなかったのか、と思ったのは僕だけではないようだ。






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4

リビングルームはルーシーの友達や従兄妹など若い連中で占められていた。






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5

それが午後になると招待客は次々と帰り始め、最後には少数のごく身近な親類だけになっていった。






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6

この家族は犬を2匹飼っていて、古顔のゼリーは15歳になるテリアで僕にも仔犬の時からの馴染みだ。
心臓が悪いということで薬でどうにか命を永らえているというのに、幸せそうな顔からはそれは察しられない。






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7

リビングルームに続く日当たりの良い小部屋があって、2方の壁に僕の撮った写真が10枚ほどと、我が Green Eyes の絵が数枚かかっている。
家族はこの部屋をふだん 「○○ルーム」 と呼んでいる。 ○○とは実は僕の苗字である。






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8

サンルームにたまたま集まった義弟ジョージの家族。 嫁さんのキティは我が Green Eyes の妹にあたる。
子供のレアとマットは両方とも韓国生まれで、子供のなかったジョージ夫妻が数年をおいて養子とした。 だから姉弟といっても血の繋がりはない。

これに関しては面白い話がある。
一族の長老となるマーサにとっては、僕の二人の子供が最初の孫となり、そのあとこのレアとマットが加わった。 つまり最初の4人の孫が全員アジア人の血を引いていた。 そこで今は亡いマーサの夫、つまり僕の義父がうろたえてしまった。 義父はジョン・ウェインタイプの典型的なヤンキーだったから
「おいおい、どうなってるんだ。 俺の血筋は東洋人に乗っ取られるのか?」 と。
人種差別とかアメリカ主義を持たなかった義父でも、一種の寂しさのようなものはあったに違いない。

しかしそのあと次々とできた13人の孫達は、全員が真っ白だったのでようやく安心したという話。






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9


広大な庭を見て最初に思ったのは、手入れが大変だな、ということだった。
案の定、主人のマークが言うには、四輪の芝刈り機に乗って芝を刈るだけでまる1日かかるそうだ。 庭いじりが嫌いでないマークでさえいい加減に嫌になっているという。 もっと小さな家へ越したいと言ったのは半分は本音だとみた。

写真の後方、森の入口に一人だけポツンと立っているのは息子の太郎。
これを見て 「何をしてるんだ?」 などと思うものはこの家族には誰もいない。 幼い頃から Frog Boy のニックネームを付けられた太郎は、どこへ行っても、成人した今でも、まずカエルやトカゲを探索するのは皆がよく知っているからだ。






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10

サンルームでルーシーが抱いているのは、彼女にとって従姉妹にあたるキャサリンの、生後4か月の赤ん坊。 この大家族でマーサにとっては最初のひ孫ということになる。
このキャサリンとハインリッヒの若夫婦が最近買った家が、オハイオのオークウッドのわが家から数ブロックのところにあり、歩いて簡単に行ける距離だ。 これからはこのレオという名の男の子をしょっちゅう見ることになるのは間違いないようだ。

このレオを初めて見た時のことを思い出す。
赤ん坊を見るなり僕が思わず 「あー、良かったあ。」 とうっかり口に出して言ってしまったのを、母親のキャサリンが聞きつけて
「えっ? どうしてどうして? 叔父さん、何が良かったの?」 としつこく訊いた。 それで僕は仕方なく答えた。
「だって、よくあるんだけど生まれたばかりの赤ん坊を見て、みんなで、あらまーなんて可愛いんでしょうとか、エンジェルみたいじゃない? とかとにかく絶賛するんだよね、僕から見るとエンジェルどころかまるで猿の子供みたいに皺くちゃで醜くて、お世辞にも可愛いなんて言えたものじゃない。 それでも黙ってちゃ悪い、何か言わなくちゃと思うから、体重は? とか、生後何日目? とかどうでもいいようなことしか口から出てこない。 1度なんて慌てすぎて、何種? (犬じゃあるまいし) なんて訊いてしまったこともある。
その点、うん、この子はほんとに可愛い!」

そこに居た全員が吹き出したのはもちろんである。





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コメント:

*

綺麗で広大なお屋敷!
手入れが大変そうです。
アメリカでは芝刈りは夫の仕事と聞きます。
気が遠くなる広さですねー。

ところで、肌の色が違う養子をもらうって感覚、
日本人には理解しにくいです。
いや、私にはと言わないといけないか。
あきらかに自分の子じゃないと姿を見るたびに思っちゃいそうです。
2015/09/18 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、

そう、芝刈りは夫の仕事と一応はされていますね。
といって女性が芝を刈っているのを見るのは別に珍しい風景というわけでもない。
でも高齢の女性が慣れない手つきで芝を刈っているのを見ると
ああ一人暮らしなんだなあ、だれか男手がないのかなあ。
と心配になります。


養子のことですが
このジョージとキティの夫婦が貰い子をすることに決めた時
最初に来た話が黒人の赤ちゃんだったのです。
さんざん考え抜いていた結果、この話は受けませんでした。
その理由は、ムーさんが言うような自分たちが感じる違和感とか人種的なことというより
白人地域に住む彼らの家族に黒人が加わることで、先になって子供本人が周囲からの偏見を受けるのが目に見えている。
それが可哀そうだ、ということだったようです。
アジア人なら偏見も黒人ほどじゃないだろう、と考えて韓国からの貰い子に決めました。

二人の子供が成長した時
最初に韓国料理へ連れて行ったのはこの僕でした。
子供の両親は韓国料理など食べたことがなかったから。
レアとマットは日本人の僕に対して他の叔父たちには感じない親近感のようなもの
東洋人同士の連帯感のようなもの、があると思うのは思い過ごしではないようです。
そしてそれは僕も同じ。
弟のマットの方は長い間、僕の息子の太郎をまるで兄のように慕って
太郎がいなければ夜も日も明けないくらいだったのが
成人してしまうとそうでもなくなった。(笑)

マットと太郎の幼い友情はこの辺から始まっています。

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2015/09/18 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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