
雪の中のカーディナル 2015
By Green Eyes
カーディナルは、日本でフィンチと呼ばれる小鳥のことだ、と長いあいだ思っていたんだけど、調べてみるとどうもそうじゃないらしい。
英語では cardinal と finch の両方の名があって鳥類としてもそれぞれ別の科に属してるみたいだ。
ウィキペディアを見ると、カーディナルは北米と南米にしか見られず、フィンチは世界中に分布している、と書かれているので、
日本にはフィンチはあってもカーディナルと呼ばれる小鳥が見つからないのはそれが理由なんだ、とようやく分かった。 英和辞典で cardinal を引くとフィンチと出てくるのはあれは正しくないんだな。
フィンチならわが家でも以前に飼っていたのを思い出した。 あれは一昔前のボストンで、日本人の製図家のY君がフィンチを何十羽と飼っていて、その中の数羽をうちの子供達にプレゼントしてくれたことがあった。 そのあとボストンからデイトンへと引っ越した時には、鳥籠に入ったフィンチは車の後部座席で子供の膝に乗せられて一緒にやってきたんだけど、そのうちになにか悪い病気にかかって、1羽づつ死なせてしまい結局ぜんぶ死んでしまった。
フィンチは雀よりも小さくて可愛い小鳥なのにくらべると、カーディナルはずっと大きい。 それに色もずっと華やか。 とくにオスのカーディナルはその鮮やかな赤で、遠くからでも判別できる。 というのは、わが家の前庭の楓(かえで)の木に下がっている餌箱に毎朝やってくるからだ。 何十羽もの雀やシジュウカラ、キツツキ、などの一群に混じって、いつもペアのカーディナルが、起き抜けのパジャマ姿のわが Green Eyes がエサを与えに玄関から出てくるのを待っている。
ところが、彼女がエサを箱に入れた途端にまずやってくるのはリスだった。 そのとたん、小鳥たちはパッと空に散って周りの樹の枝に留まり、恨めしそうにこの無礼な侵入者を眺めている。 わが Green Eyes が手を叩いでリス達を追い払っても、彼女が家に入ってしまうとまたすぐに戻って来て忙(せわ)しなくエサを漁る。
その無法者達を、樹の下から上を見上げて大きく吠えて追い払うのは、うちの犬のパイシーの役目となっている。 小鳥達にとってのパイシーは無力な弱者の味方、正義の番犬の役割を果たしている。
この楓の下には、冬になって雪が積もると近所の森から出てくる鹿が、地面に落ちた鳥の餌のおこぼれにありつこうと、毎夜のようにやってくるんだけど、その雪も今年はまだない。
今夜のテレビでは、コロラド・スプリングの町の婦人科診療所 (Planned Parenthood) に押し入って数人の人質を射殺した中絶反対者が、警察に逮捕されて、降りしきる雪の中を連行されていく映像がニュースに映しだされていた。
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