過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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メリー・クリスマス!

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Notre Dame de Paris 2005



クリスマスがすぐそこまで来ていて、街中にクリスマスキャロルが流れている。
ショッピングに行けば商店で流しているBGM、テレビをつければコマーシャルは例外なくクリスマス音楽だ。
それだからというわけでもないだろうけど、僕は昔から何となくクリスマス音楽が苦手だった。 たぶん、クリスチャンでもなんでもない僕には、葬式の時に教会で歌わされるあの賛美歌と同じで、あの歌詞にどうもついていけないのがその理由だろう。
だいたい歌というものは、オペラであれポップであれ演歌であれジャズであれ、男女の恋愛をテーマにしたものしか存在しない、なんて以前にどこかで書いたことがあるが、 唯一の例外は賛美歌だ、と付け加えるのをあの時忘れていたようだった。 商売で金を失った悲しみとか、うまい料理を食べた時の歓びなんてのは、どうひっくり返っても歌にはならない。
それでも歌詞を別にすれば、クリスマス音楽にも好きなメロディは数曲あって、いや、正確に言えば2曲あって、それが聞こえると何をしていてもふと手を止めて耳を傾けてしまう。




Santa Claus is Coming to Town



『サンタが町にやってくる』 がその一つで、この曲は昔まだ僕がジャズをやってた頃、クリスマスになるとよく演奏したものだ。
軽快なメロディはスィングし易くてジャズにはぴったりだし、サビの部分で雰囲気がちょっと変わって静かで内省的になるのもいい。
この曲を聴いたり自分でピアノを弾いたりしていると、いつも頭に浮ぶシーンがあって、それは冬の雪景色の中のハイウェイを二人乗りのスポーツカーが疾走する映像だった。 それがサビに入ったところでカメラが一転して車内のふたりの顔がアップになり、楽しい会話が聞こえてきたりする。

そういえば昔1960年代に、六本木の瀟洒なサパークラブ 「ミスティ」 でピアノを弾いていた頃、常連の客の中にいつも決まってこの曲をリクエストする中年の女性がいたのを思い出す。 クリスマスじゃなくても 『サンタが町に…』 のリクエストだったのは、この曲に何かの思い出があるのだろうと思っていた。 いつも一人で来て壁際の小さなテーブルに席を取ると、ひっそりとギムレットを飲みながらピアノに耳を傾けている彼女を、僕は武蔵野夫人と秘かに名づけていた。 大岡昇平のあの小説のヒロインとぴったり合うような雰因気を身に着けたひとだったから。





Silent Night




シネイド・オコナーの 『きよしこの夜』
しみじみとした旋律を聴いていると、神の存在をつい信じてしまいたくなる。



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コメント:

*

小さいころ讃美歌を日本の歌だと思っていました。

「星の界(又は星の世界)」は「慈しみ深き」だったのです。
音楽の素養がない私には紛らわしいほど似て聴こえる「冬の星座」という歌もあります。
古い歌の歌詞は言葉の美しさが際立っています。
文語体のせいでしょうか。

クリスマスの夜にこんな古い歌を思い出させてくれてどうもありがとー。

september30さんに メリー・クリスマス☆彡



2015/12/25 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、

思い出した!
「冬の星座」 は、どーれみそらどそーみー どーれみらそみれー
ですよね。
「星の界」 の方は題名から思い出せなくて検索したらすぐにわかった。
そういえば似てる似てる! (笑)


メロディがそっくりな曲、というので忘れられないのは
60年代に学生ジャズオーケストラでピアノをやってた時のレパートリーに
有名なラテン曲で 「サンバ クマーナ」 というのがあるんだけど
これはピアノをフィーチャーした曲で、僕の看板曲とされてたんです。
ほら、トランペットなら 「ある恋の物語」、テナーサックスなら 「ハーレム ノクターン」 というぐあいにね。
バンドの連中はこのクマーナ(熊穴)を 「狸穴」 と名付けていた。
というのは僕の名前がタヌキに似てたから。(笑)

ところが、その数年後にあの佐良直美が歌った 「いいじゃないの幸せならば」 の出だしの8小節が
この 「狸穴」 に似てる、なんてもんじゃなくてまったく同じだったんだよね。
盗作といわれてもしかたがないくらいに。

ムーさんは年末で忙しいだろうけど
時間があれば聴き比べてください。

https://www.youtube.com/watch?v=eriCNvnYB64
https://www.youtube.com/watch?v=yvfDwF2wSSs
2015/12/27 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* ノートル・ダーム大聖堂

september さん、今日は。
2003年12月末、パリに行きました。24日はノートル・ダームに行きました。この夜は正面の大門が一杯に開いていました。側廊一番前まで行くとその先は椅子席で立ち見の人は柵があり行けません。木の十字架合唱団の合唱もありました。0時にイエス誕生で僧侶達が幼児の人形を抱えて登場し、馬小屋に納めます(イタリアのプレゼピオです)。配られた聖歌を仏語で歌っていると、警備員が手でお出でをし、柵を開けられ、座席の一番前に5席空けられてあり、そこに座れと言われました。祭壇一番前なので大緊張です。それよりも妻が心配だったのですが、私の妻と判ったらしく続いて来たので、ホッとしました。こんなように信者用に左右で10席用意されてるようです。
この体験もしかしたら書いたかも知れません。しかし高校時代、米子カトリック教会に公教要理を教わりに通ったので、感動ものでした。あの大群衆の中から10人が選ばれた訳ですから。でもIS の事を考えると、パリはもう無理かなと思っています。
2015/12/28 [pescecrudoURL #j9tLw1Y2 [編集] 

* Re: ノートル・ダーム大聖堂

ペさん、こんにちは。

実はこの写真を選んだ時に、以前のぺさんのコメントを思い出していました。
前に書いたからなんて言わないで、改めてまた書いてくれたらと期待していたので
その通りになってすごく嬉しいです。
ありがとう。

このノートルダムの写真はペさんがパリに行ったその2年後となるわけだけど
もちろんクリスマスイブなんかじゃなくて、これは6月の始め、しかも昼間のミサでした。
にもかかわらず、クリスマスイブのぺさんの貴重な経験が十分に実感できるような
荘厳で敬虔な雰囲気は伝わってきます。
ステンドグラスの青さが印象的だったのはあれは外が昼間だったからで
夜ならそういうことはなかったのだろう、と推測します。

クリスマスの時期にヨーロッパへ行ってみたいという強い願いを持ちながら
まだ果たせていません。

2015/12/29 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

年の瀬をいかがお過ごしでしょう。日本は明日の大晦日から正月三日にかけて寒さがゆるむという予報がでておりますが、そちらは寒いのでしょうね。

子どものころ、なぜか両親は私を近所の教会の日曜学校に通わせておりました。クリスマスの思い出といえば、東京では珍しくホワイトクリスマスになった夜に、兄とともにクリスマス礼拝に雪を踏みしめながら歩いてゆき、大人の混声choirの迫力と賛美歌の美しさに衝撃をうけたことをよく覚えています。たぶん私が4歳ぐらいの時のことと思います。月明かりに照らし出されてキラキラしている雪で仄かに明るくなっている地面と、真っ暗な雑木林の闇と恐ろしいほど綺麗な星空のコントラストは、忘れられません。
高校では毎朝礼拝があり、毎朝賛美歌を3曲、しかも三番まで歌うという学校でしたので、もう賛美歌集がボロボロになるほど使い込みました。教育とは恐ろしいもので、慈しみ深き友なるイエスは罪科憂いをとりさりたもう 心の嘆きを包まず述べて などかは下ろさぬ 負える重荷を…と、未だにそらで歌えます(苦笑)
アメリカ人のクラスメートのほとんどは、ホストマザーも、商業主義に染まりきったクリスマスに辟易していると口を揃えて言いますが、それでも休暇になるとやっぱりウキウキしているのが手に取るようにわかります。
かくいう私は小さなお正月飾りを買ってきて、今日、この小さなアパートのドアにかけました。ここから私の新しい人生が始まるのですから、綺麗にして年神様をお迎えしなくてはなりません!
2015/12/30 [nico] URL #- 

* Re: タイトルなし

nico さん、

そうですか、クリスチャンの高校だったのですね。
賛美歌に関してはプロだったんだ。(笑)
ムーさんと僕の賛美歌に関するやりとりなど子供っぽくて笑ったでしょう。



こちらは寒いと言っても氷点下になるようなこともなく
日本と同じで今年は暖冬になるような気配があるのは嬉しいけど
まだまだ安心はできません。

新年を迎えることにも、昔のような感激が無くなったのは
正月の感覚が薄いアメリカに住んでいるせいだけではなく
それだけ歳をとってしまったのだと思うと、ちょっと寂しくなります。

それにくらべると nico さんは今年はさまざまな事が起こったあとなので
来年は文字通り新しい人生の始まりですね。
しかもその新年の最初をまたまたアメリカで過ごすわけで
2017年はきっとまちがいなく意義深い年となるでしょう。
ありふれた言い方になってしまうけど
うんと飛躍のある素晴らしい年になることを祈ります。
2015/12/31 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

*

聴いてみました。
この曲昔聴いたことがあるので、知っている曲の範疇ですが、
テンポが違うせいか全然似てると思ってませんでした。
タカタンッ タカタンッのところ早口で歌うとほんとそうですねー(笑)

クマーナが熊穴でマミアナねー(笑)
ジャズの人って昔から言葉遊びが上手いもんねー。
名前がタヌキに似てた?
そうかーMAとNU(笑)

ところで、私が育った所狸穴のそばでした~~
ロシア大使館やアメリカンクラブがある所ね。
タクシーの運転手さんで古い人は今でもマミアナで通ります。

こちらは今年もあと少しで終わります。
来年も仲良くしてくださいね!
2016年が穏やかな年になりますように。






2015/12/31 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

*

今年も予期せぬこともあったり、まあなんとか乗り越えたり、そこそこ無事に過ごした一年でした。

私は酒場放浪記を見ながら、ちょっと一献の年越しです。

Septemberさん 今年もお元気でいてくださいませ。


2016/01/01 [たま] URL #6moyDOY6 [編集] 

* 新年あけましておめでとうございます

September 30様、
そちらも、こちらも、まだ2015年ですね(笑)
今年は、このブログを知ってから、4年くらいの時間が流れていて、ついに、コメント欄にコメントを載せる様になりました。
まだ、まだ、古いブログを読み続けていますが、このブログは、Y子さんのブログと同じくらい、今は、私の生活の楽しみとなっています。
まだまだ、お話が続くエロスシリーズ,2016年を、楽しみにしています。
2016年、ご家族の方(マーサグランマなど)が、健康であり続けることを願っております。
2016年も、よろしくお願いいたします。
2016/01/01 [キャットラヴァーURL #mQop/nM. [編集] 

* new year

ハガキいただきありがとうございます。会社の最後の出勤日に届いたので、なんだか嬉しい気分になりました。
クリスマスはなんとボローニャにいったんです。あの方にも無事青いすることができて、私の中のまたやりたいことが一つ達成できました。ボローニャの街はまさしく私の想像通りのまちでした。今度はSeptember 30にあえるといいなぁ。またちいさな楽しみが増えてゆきます。よい新年をお過ごしください。
2016/01/01 [inei-reisan] URL #pNQOf01M [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、年が明けました。
おめでとう。
ゆうべ飲み過ぎて、元日の朝は珍しく二日酔いです。

言葉遊びが上手かったのはジャズをやる連中だからというより
付属の学院から来た東京っ子が多かったせいだと思ってたんだけど
どちらだろう?
中でもギター担当のAさんはお父さんがNHKの放送総局長をやってたりして
パリパリの東京っ子で、たいていの言葉遊びは彼から出たような記憶があります。
田舎からぽっと出の僕なんかは
東京っ子の洗練さに圧倒された結果、それに対抗するために
誰かが失敗をしたりすると 「おめえ学院だろ?」 という言葉を流行らせて
嫌な顔をされたものです。

というわけで生粋の東京っ子のムーさんには
僕は野暮ったくて粗野過ぎるかもしれないけど
まあそう言わないで、仲良くしてやってくださいな。(笑)
2016/01/02 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: タイトルなし

たまさん、

深夜を過ぎて新年を迎えた1分後に
たまさんからのコメントが1番に到着しました。
ありがとう。

今年はお互いにうんと良いことが起こるといいね。
いや、きっと起こるよ。
2016/01/02 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: 新年あけましておめでとうございます

キャットラヴァーさん、

新年おめでとう。

わが家ではピッツバーグから娘も帰って来ていて
ゆうべは親子4人で静かな年越しをしました。
朝の3時までいろんな話が弾み、酒を飲み続け
おかげで今朝は全員が二日酔い。
僕もふらふらした頭でコメントを書いています。(笑)

そちらのご家族も、皆さん健康ですばらしい年となりますように。
2016/01/02 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: new year

inei-reisan さん、

こちらこそクールなクリスマスカードを頂いてどうもありがとう。

そうですか、ボローニャでクリスマスを過ごしたんだ!
ちょっと前には micio さんも行ってたというし
あのU子さんも次から次とブログの仲間が訪ねてくれてきっと喜んだでしょう。
ちょっぴり羨ましい。
僕の住むデイトンなんてわざわざ遊びに来てもらうようなものは何も無い町だからなあ。

でもひょっとしたら今年あたり東京で会えるかもね。



2016/01/02 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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