過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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古い手紙や書籍など…

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ものを処分するなかで一番頭を悩ませたのは古い手紙と書籍類だ。
手紙の方はまだ楽だった。
ともすれば感傷的になる心を鞭打って容赦なくどんどん捨てた。手紙なんて保存するのに大した場所を取るわけでもないのにそうしたのは、 新しい生活を始めようとしている自分にはもう必要がない、過去はもうその全部が胸の中に収まっている、とこれはコメント欄にムーさんが書いていたのとまったく同じ気持ちだった。

ところが本となるとそうはいかない。
処分しないで保存しておきたい本が思ったよりもずっと多かったが、このフランクリンの世界文学全集はその中には最初は入っていなかった。 立派な装丁のこの本は70年台の貧乏の時代に、毎月1冊ずつ取り寄せたもので全部で40冊ほどある。 途中で止めてしまったのでもちろん全巻が揃っているわけではない。 どの本もまるで昨日買ったばかりの新品に見えるということは、あまり開かれたことがないということになる。 引っ越しで持ち運ぶにはあまりにも重すぎるし、今後こんな古典を改めて読むことは自分にはもう無いだろうということもあって、誰かに貰って欲しいと思ったが欲しがる人が周りに誰もいなかった。 図書館にでも寄付するしか無いかなあ、と思いながらその一冊を手に取ってパラパラめくってみると、至る所にすばらしい挿絵が入っていたのを思い出した。 一冊一冊が違うアーチストでそれぞれスタイルも大きく違い、絵を見るだけでも実に楽しい。 この挿絵だけでも保存する価値はある。と思い直して箱に詰めていった。
新しい住居に落ち着いたら、この絵を1冊ずつ丹念に見ていくのが楽しみだ。





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コメント:

* 本

2年読まなかったらもう読まないよっと言われ机の上に揃えてみたんです。引き取り手を探して、友達に売り込んで、それでも引き取られなかった本たち。。でもやっぱり捨てられない本たち。はぁ、このままじゃ荷物は一向に減りはしませんよね。私も引っ越しラストスパートです。
2016/07/18 [inei-reisan] URL #pNQOf01M [編集] 

*

そうなんです!
衣服なら数年着てないものはこの先も着ないことは経験済み。

悩みは本です。
古い本は字が驚くほど細かい。
若い頃はこの字を難なく読んでたのか―と思います。
今の本は字が大きく行間も広めです。

でも捨てなくて正解でした。
絶版になり手に入らないものばかり。
図録関係も二度と手に入らないから大事。
文庫本まで数えれば数千冊はあるはずだけど、
本は一冊一冊がひとつの世界だから捨てる気にならないのです。

september30さんの文学全集の挿絵、楽しめますねー。
一杯やりながらページをめくる贅沢ったら!











2016/07/18 [ムー] URL #qiVfkayw [編集] 

* Re: 本

inei-reisan さん、

アメリカには Goodwill や Vietnam Vet などの非営利団体が幾つもあって
とくに後者など古着や本、電子機器など壊れてさえいなければまとめて表に出しておくと
ものの多少にかかわらず電話1本で取りに来てくれるので便利。
とくに本の場合は少なくとも「捨てた」という罪悪感を感じないですむので助かります。
2016/07/18 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* Re: タイトルなし

ムーさん、

たぶん分かってはもらえないだろうけど
若いころに日本を捨ててしまった僕にとっては日本語の本は特別な意味を持っている。
かならずしも古典や名作である必要はなく
日本の字を読むだけでどれだけ癒され励まされた時期があったろうか?
僕が日本人であることを止めなかったのも
長い時間をかけてゆっくりと日本へ回帰して行けたのも
優しい日本の友人たちだけではなく
この本たちのお陰です。

2016/07/18 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* http://blog.goo.ne.jp/shirowani

日本語の本が特別な意味を持っている、私も心よりそう思います。電子書籍等で日本語の本が比較的容易に読めるようになった今でも、アメリカに来たばかりの頃に友達が送ってくれた書籍は、とても愛おしい。

ボヘミアンというよりは、あちこちコロコロ転がるタンブルウィードのような私も、引越しのたびに悩むのが本。寄付したり、友人にもらってもらったり、でも手放せない本たちが、毎回箱に詰められてついてきます。
2016/07/19 [わにURL #LkZag.iM [編集] 

* Re: http://blog.goo.ne.jp/shirowani

わにさん、

そうそう、どこまでもついてくる本って僕にもあります。
幸いその多くはあの日本独自の文庫本というやつなので
移動にはとても助かる。

タンブルウィードは僕は実は実際に見たことはないのですよ。
中西部にもあるのかなあ?
映画や写真で見ただけで、何となくあれはアメリカ西部独特の風景のように
思い込んでいました。

2016/07/19 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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