過ぎたこと、過ぎて行くこと  by September30

アメリカに長く暮らしながら日本やヨーロッパを周る著者が、写真と文章と音楽で綴る随筆のようなもの

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パノラマの世界へ

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アパートの裏を流れるマイアミ川
画角 180° レンズ 27mm



最近はどういう風の吹き回しなのか、パノラマ写真に没頭している。
それというのはたぶん、以前のぎっちりと家々が並ぶ住宅街から今の住居に引っ越してきて、いきなり広々ととした風景に周りを取り囲まれることになったせいのようだ。 僕の持っている2台のフジのカメラには両方ともパノラマ機能が付いているのに、今まであまり気にしなかったというか、その必要を感じなかったというか、本気で挑戦してみたことはなかった。 それがつい最近になって試しに数枚の写真を撮ってみて即座に、うん、これは使える、と思った。 これが実に憎い機能なのだ。

もともと僕が持っていたパノラマ写真の概念は、別々に撮影した数枚の写真をフォトショップなどを使ってスティッチ(繋ぎ合わせ)してやるというのが常識だった。 これがなかなかうまくいかない。 しかも各写真の繋ぎ目を完璧にするためには、まず三脚を使うという必須条件があるから、ふだんでも旅行でも三脚を持ち歩かない僕はまずそれで失格となる。 それでも旅先では失敗を覚悟で手持ちで撮影をしたことがある。 南フランスのカマルグ平野に立った時とか、マルセーユではノートルダム寺院の丘の上で。 ヴェネツィアでもそうだったしバルセロナのランブラス通りの大混雑の中でもパノラマを頭に置いて写真を撮った。 しかしどれも満足のいく結果とはならなかった。 フォトショップで時間をかけて繋ぎ合わせるのだが、手持ちで撮影した数枚の写真を完璧にスティッチするのは不可能に近いことを発見してからは、いつのまにかパノラマを敬遠するようになっていた。


それがこのフジのパノラマ機構ではいとも簡単に易易とできてしまう。

1. まず画角を180度と120度のどちらかを選ぶ。
2. 手持ちのままぐるりとカメラをスィープするその起点を右にするか左にするかを指示してやる。
3. 露出を決めてシャッターを切る。(ボタンを押し続ける必要なし)

あとは、パシャパシャと連続してシャッターが切れる音を聞きながらカメラを動かしてやればよい。
このカメラを動かす速度というのがちょっとクセモノで、早すぎても遅すぎても途中で〈撮影失敗〉の表示が出てくるが、数回の練習ですぐにコツがのみこめる。 そしてあとは自動的に合成されて完璧にスティッチされた画像が出てくる。 素晴らしいじゃないか!


 
 
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川沿いの散歩道
画角 180° レンズ 27mm



こうしてできあがった合成写真は、当然ながら画像の横の長さが 8000 ピクスル、ファイル容量が90 MBとわりと大きなファイルになる。 ブログのような小さな画面で見てはその圧倒感が伝わってこないのは残念だ。 これからはこのパノラマ機能をどんどん使うだろうという予感がする。






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コメント:

* スティッチ

september さん、こんにちは。
パノラマに繋ぎ合せる手法をスティッチと言うんですね。幕末から明治に掛けて日本で活躍した写真家、ヴェネツィア生まれのFelice Beatoの作品で中国・日本・東南アジアの風景で見ました。彼が有名になったのは、1930年代ニューヨークでの回顧展が切っ掛けだったそうです。彼に兄Antonioがいて、エジプト辺りで写真を撮り、当時の移動手段では無理な、Beatoのエジプトと中国のニュース写真が出、不思議に思われていたそうです。回顧展を機会に兄弟であることが判明。
最近Antonioの写真を見ました。それは横浜で仏軍士官殺害の釈明の為、幕府に派遣された池田長発が途中エジプトのピラミッド等を見学する写真でした。仏国の土を初めて踏んだ日本人は支倉常長であることは戦後明らかになりました。西国から伊国への航海途中、嵐でサン・トロペに避難、日本人を初めて見たサン・トロペ侯爵の書簡が見付かったのだそうです。
”ジョン万”とかかつての日本人の話は興味尽きないです。
2016/12/23 [pescecrudo] URL #j9tLw1Y2 [編集] 

* Re: スティッチ

ペさん、こんにちは。

フェリーチェ・ベアト…
その名前にまったく馴染みがなかったのが恥ずかしいから
知っていたけどボケて忘れていた、ということにしておきます。(笑)
でもおかけさまで今朝は時間をかけてゆっくりと
このヴェネツィア生まれのイギリス人写真家を探索していました.


アジアだけに限ってみても彼はインド、中国、韓国、日本と
ただ旅行をして廻ったというのではなく各地でスタジをを設定してじっくりと
その国の人々のポートレートや風景を撮ったというのは偉業ですね。
中でも彼が21年間居住した日本では写真館だけではなく
輸入業などいろんなことを手がけていたらしい。
彼が特に写真で追求したのはモノクロ写真への人口着色とそれから今日のテーマであるパノラマだと言われていますね。
横浜に構えたスタジオが1866年の居留地大火で全焼して
貴重なネガをすべて失ったというのは、日本にとっても不幸なことでした。

ペさんはすでにご存知だと思うけど他の読者のために
ベアトの写真が見れるサイトを付けておきます。

http://oldphoto.lb.nagasaki-u.ac.jp/jp/list.php?req=1&target=Beato


2016/12/24 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

* 雑感

パノラマ機能の記載を見て各種、各時代の技術進歩に感嘆しましたがそれで思い出したのが最近TVで観た”伊能忠敬の日本地図”
の番組です。驚くべき正確さで有る事は知っていた積りでしたが
彼の本当の目的が地図製作より、地球の大きさ測定で有ったと言う
この番組の主張は、私には新しいものでしたが、説得力が有りその為に
精度を上げる為の工夫、測定器具の製作、等は驚嘆以外の何物でも有りません。
是非伊能忠敬の作った日本地図を購入しようと思っています。
(実物は10mを超えるらしいので、1/10ぐらいでないと我が家には
                          入り切りませんが)
2016/12/24 [H.NISHIDA] URL #iOX.yJ.Q [編集] 

* Re: 雑感

H.NISHIDA さん、

地図というのは現代では航空写真をもとにして作成するのが常識だと思うので、
伊能忠敬のように地表を蟻のように這いずり回りながら正確な地図を描くというのは
一体どうやってやったのか僕なんかには想像もつかない。
今回のパノラマ写真と同じで今ならごく簡単にできてしまうことに
もの凄い困難を乗り越えて気の遠くなるような時間を掛けてやったのだろうね。

それにしても長さ10メートルの地図とは!
日本列島なら細長いのでそれこそパノラマ写真として撮って縮小できないかなあ。(笑)
2016/12/25 [September30] URL #MAyMKToE [編集] 

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